今年最後の更新です、地図子です!
ラストに何を持ってきたかというと・・・
あれ?また玉川上水??
玉川上水公園近辺で真っ直ぐな道に惹かれて迷いかけたことが気になってしまい・・・
今年始めたことは今年終わらせよう!
とのことで、2018年ラストは玉川上水新水路を歩きます。
玉川上水新水路とは?
そもそも玉川上水って西新宿の淀橋浄水場と関係あるんじゃないの?
でも全然通らなかったね、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
以前歩いた43kmは1653年に築かれた水路でしたが、
東京の人口が増えつつあった1898年に淀橋浄水場が造られ、
玉川上水公園の隣の和泉給水所から新水路を通って水が流されていたのです。
旧水路は尾根に沿ってぐねぐねしていましたが、
真っ直ぐな新水路はどんな雰囲気なのでしょうか?
今回の地図には下流域B〜D地点の上に、新水路A〜J地点を追加しました。
玉川上水の歴史を想いながられっつごー!
開け、新水路
今回のスタートは
地図子、玉川上水を歩く -11 玉川上水公園から山手通りまで- で
迷って新水路を辿りそうになった玉川上水公園です。
直線上には東京都水道局和泉水圧調整所が見えます。
今回は南下はせずに、東京都水道局和泉水圧調整所から真っ直ぐに出る道を進みます。
東京都水道局和泉水圧調整所を裏から見ることができる道路を見つけ・・・
地図子が地図上で旧水路と間違えそうになった緑地に出ます。
ここはどうやら遊び場96番。地図のB地点です。
この番号は淀橋浄水場までの橋の番号に由来するそうなので、この先も数えます。
ここから水道道路の始まりです。
淀橋浄水場は4.2km程先なので、ゴールの新宿の高層ビルが見えて士気が上がります。
水道道路は和泉明店街でクランクが入り、少し細くなります。
商店街なのに少し路地裏っぽさが残る道です。
水道道路と和泉川
泉南交差点を過ぎると右岸にもまた公園が見え始めます。
ここはなんと、遊び場80番!
突然ですが、16くらい数をふっ飛ばしました。
この辺りはまるで隣を川が走っているかのような堤防になっています。
新水路が造られる前はここは谷地だったため、土を盛ったようです。
地図のC地点辺りで、Google Mapに気になる記載を発見!
「境橋跡」と書いてあるので見てみると、
絶対普通の通行人なら見逃してしまう、石碑と欄干が残っていました。
ここは玉川上水新水路の痕跡ではなく、和泉川という川の痕跡のようで、
奥も新水路に並行して、暗渠らしさが残っていました。
団地と商店街、そして高層ビル
境橋跡の反対岸のC地点にはまた公園が現れます。
さっきは16飛ばしだったから、次は64番くらいかな・・・
っておーい!あっという間に13号まできた!奇跡の67飛ばし!
細かく橋があったのか、見落としているのか、面白い数字感覚の持ち主だったのか、
地図子にはさっぱり分かりません。
面白い数字感覚の持ち主だったことを裏付ける出来事はまだまだあります。
十三号通り公園辺りから右岸には団地が広がり始めます。
その団地のナンバリングを見てみると、14、10?? 11? 13???
その後はハイフンなども付いて更に複雑になりますが、
友達の家に遊びに行った子どももびっくりの順番で並んでいます。
新水路の中でも、この団地と奥の高層ビルのコラボレーションの景色が
地図子の一番のお気に入りです。
東京のど真ん中でも、川沿いには多くの団地が残っているのでいつも驚きます。
そんな団地の中にふと商店街が現れました。
こちらD地点の十号通り商店街で、だいぶお店が賑わっていそうです。
それもそのはず、十号通り商店街は
地図子、玉川上水を歩く -11 玉川上水公園から山手通りまで- で
南口に素敵な暗渠道を残していた京王新線笹塚駅の反対側に残る商店街なのです。
南口は駅ビルと暗渠だったのに対して、北口はかなりレトロなイメージです。
SUUMOタウンさんにも度々取り上げられていて、
都心に近いけどちょっと裏道、そしてローカルな笹塚での若者ライフに憧れます。
この後は公園なのか保育園なのか分からない九号通り公園や・・・
少し水の流れをイメージした公園や(ポンプまであるのに水はなし)・・・
12月でもバリバリイチョウが黄色かった七号通り公園を通り・・・
E地点で六号通り商店街、そして六号通り公園がこんにちは。
こちらもお店で賑わっていました。
隧道を探す
六号通り商店街を通り過ぎた後、F、G地点で今回の旅最難関の場所に入ります。
その名も本町隧道、そして本村隧道を探せ!
隧道とはトンネルのことで、昔はよく隧道と呼ばれていたようですが、
「隧」という漢字が難しすぎてトンネルと改名されたところも多いようです。
なぜ最難関かというとこの隧道たちは新水路の下に掘られているのですが、
正しい階段を降りないと周りが行き止まりだらけで一生隧道に辿り着かないからです。
まずは本町隧道を見てみると、こちらは本町隧道公園があって・・・
比較的真下に急な階段があって・・・
その先に本町隧道そのものがあります。
結構通っている方も多く、近隣住民には重宝されているようでした。
次は本村隧道です。
こちらも本村隧道公園の真下にあるのかと思いきや・・・ない!
数々の行き止まりにぶち当たり、半べそになった結果・・・
こちらは本村水道公園より先の幡ヶ谷マンションの隣から、
これまた急な、そして改めて見ると結構イカつい壁の横の階段を通り・・・
ようやく建物と建物に挟まれた本村隧道を発見できました。
夜に歩いていたら絶対に見つけられなかった自信があります。
淀橋浄水場跡を巡る
半べそ隧道アドベンチャーを終えると、そろそろクライマックス。
地図子、玉川上水を歩く -12 山手通りから四谷大木戸跡まで-
でも安定の山手通り辺りからすっかり大都会TOKYOの雰囲気が漂い始めます。
同じ西新宿でも玉川上水旧水路とは違うところは、
新水路では普段行くにはどの路線にも近くなくて困る、裏新宿のエリアを通ります。
電車で行きづらい代表の新宿区立角筈区民ホール前を通り・・・
これまたタクシー必須のパークハイアット東京の前を通り過ぎると・・・
新宿中央公園のちびっこ広場とフットサル場の間で、
無事淀橋浄水場があった場所に流れ着きました!
今でも一部給水場が残っているようですが、その他は高層ビルが乱立していました。
正式にはここで終わりにしても良かったのですが、
この後は少し北上して淀橋給水所西門前を通り・・・
12月でも紅葉が綺麗だった新宿中央公園の間を通って行ってみたかったのは・・・
こちら新宿十二社熊野神社でした!
熊野神社は新宿総鎮守で、以前は十二社の池・十二社の滝など
美しい水が存在する江戸西郊の景勝地だったようですが、
池は昭和初期から第二次世界大戦にかけて、
滝も淀橋浄水場の工事中に埋め立てられてしまったそうです・・・
そんな隠れた水の神様でお参りせずにはいられませんでした。
熊野神社にお参りしたところで、最後はコクーンタワー前を通り・・・
新都心歩道橋下交差点にひっそりと残る、淀橋浄水場址の石碑を眺めて終了です。
淀橋浄水場のおかげで東京が発展したことは間違いありませんが、
そのために十二社の池や滝を埋め立ててしまったものの、
今は浄水場も残らず、高層ビルが建っているというのは何とも諸行無常です。
以上が玉川上水を歩く新水路編になります!
旧水路は江戸時代に造られたため、自然の尾根上にぐねぐね水を流していましたが、
技術革新が進んだ新水路のときは真っ直ぐな水道道路を造ることができました。
そして淀橋浄水場という、東京の大人口を支えたインフラも圧巻でしたね。
今回歩くに当たって、新水路についての情報は旧水路より更に少なかったため、
水道道路・玉川上水新水路 - 時空散歩 を参考にさせていただきました。
ありがとうございます!
皆さんも新宿まで一直線の玉川上水新水路を歩いてみては?♡♡
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今までの玉川上水を歩くの記事はこちら: