ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、立会川を歩く -2 中原街道から浜川砲台跡まで-

皆さんこんばんは、地図子です!
外出自粛で増えた体重を水に流そうと(うまい!)、
公共交通機関を使わず立会川を歩く、の後編です。

 

前編では、東急東横線学芸大学駅付近の碑文谷公園と清水池公園からスタートし、
東急目黒線西小山駅前を通って、中原街道(D地点)に出てきました。
ここまでは宅地化が進んでいて川らしくなく、ただの散歩になっていましたが、
河口が近づくにつれて、もっと川の名残を見られることに期待です・・・!
それでは、れっつごー!

 

 

 

 

 

 

 

川は蛇のように線路をくぐる!?

 

立会川が中原街道の下をくぐっていくところからスタートです。
中原街道沿いの少し北には「品川区平塚」という町名がありますが、
この辺りが以前「平塚町」だった頃の名残です。
ただ、中原街道の終着点である神奈川県平塚市と紛らわしいので、
荏原町」に改名されて、今は駅などにこの「荏原」の名前が残っています。

 

中原街道を越えると立会川の景色も一変!
歩道と駐輪場だけの暗渠らしい小径になりました。
やっとこれで今回の目的である暗渠ソーシャルディスタンスを保てるかもしれません。

 

 

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キモかわいい暗渠遊具も復活!

 

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立会川で初めて川に降りることができそうな階段を発見して、大興奮!


どんどん歩いていくと暗渠ソーシャルディスタンスを目指していたのに、
少しずつ人が増えてきたような・・・?
それもそのはず、立会川は東急大井町線・池上線旗の台駅のすぐ隣を通り、
東急池上線荏原町駅のホームの真下を流れていきます!
この辺りの駅は商店街が充実しているので、立会川が憩いの小径になっていました。

 

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この駅を使う人は、まさか毎日川跡の上を歩いているとは気づくまい。

 

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カラフルな舗装で、人も猫も歩くのが楽しい立会川。

 

この後も東急池上線・都営浅草線中延駅の近くを歩きます。
実は都営浅草線が使いやすいかな〜と中延駅で物件を探したことがあったのですが、
そのときにも地図で怪しい緑の道を見つけて、
「君、絶対川跡だな!?!?」と目をつけていたので、やっと来訪できて嬉しい。

 

立会川の近くには、じめじめした谷底を思い起こさせる「蛇窪」という地名が、
蛇窪神社(上神明天祖神社)として残っています。
昔は東急大井町線戸越公園駅自体、「蛇窪」という駅名だったそう!
「上神明」という地名も、「下神明」は東急大井町線の駅なのに対はどこ!?
と長年のちょっとした疑問が立会川を歩くことで解消されました。
この辺りは昔の地名を知ると歴史が浮かんでくるような、面白い地域です。

 

 

 

西大井駅から大井町駅は一直線!?

 

 

第二京浜を過ぎると、立会川は車がOKな立会道路に戻ります。
また普通の道路と化した立会川をのんびり歩いていると、
鉄子・・・ではなく、地図子に嬉しい光景が現れました!

 

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こうやって見ると京都とか大阪に行きたくなっちゃうな〜!

 

コロナ禍で末恐ろしい乗車率になっていると聞く、東海道新幹線が通りました。
ここ最近はリニアの機運も高まっていたのに、
この調子では、今後の公共交通機関はどうなるのでしょう?

 

東海道新幹線に見とれながらトンネルをくぐると、その先すぐが西大井駅前です。
湘南新宿ライン横須賀線など限られたJR車両しか停まらない、
地図子にとっては新川崎駅同様少しミステリアスな駅です。

 

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西大井駅から立会川の河口までは真東に進んだ方が早いのですが、
ここでぐいーんと流路を北に向けて大井町駅まで繋がっているのが何とも川らしい。
ハリーポッターのヴォルデモート卿が地面からせり出てきたような形を描きながら、
黙々と遠回りして川跡を追います。

 

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G地点の大井蔵王権現神社がぽつんと見えてきたら、大井町駅はすぐそこ。


東急大井町線の終点、JR線と交差する大井町駅に到着しました!
ここでも立会川はJRの駅の真下を流れているようです。
確かに東急線の駅は高い場所にあるのに対し、JRの駅は下った低地にあります。

 

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大井町のLABI2棟が、宇田川のように橋で繋がっていたので、
「宇田川と同じように川が流れているから地下ではなく地上通路にしたのか!?」
と思ったのですが、下水道台帳を確認したところ、
右のLABIのさらに一本南にある空白地帯が川跡のようです・・・残念。

 

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フェイントだった!

 

 

 

まさかの、あの偉人がお出迎え!?

 

大井町駅の東側は線路やら歩道橋やら工事やらで立会川を追うのが難しいのですが、
ようやく飲み屋路地の一本隣の立会道路に復活しました。
ここから歩行者専用になって、また川らしさを取り戻します。

 

そして遂に立会川にも水が姿を現しました・・・!
と思いきや、藻が多くて、近年稀に見る濁りようです。
大雨後に抹茶タピオカミルクティーのようになっていた目黒川といい勝負。
そして羽田空港に近いからか、航路変更からか、
巨大な飛行機がビュンビュン頭上を飛んでいきます。

 

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神田川呑川でもお馴染みの、川のカーテン。

 

そして川の名前まで付けられている、京急本線の立会川駅に到着です!
高校時代に最寄りが立会川駅だと言っていた知り合いがいたので、
どんな駅かな〜と思っていましたが、雰囲気は妙正寺川中井駅を思い出しますね。

 

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川沿いまでびっしりお店が立ち並ぶ雑多な感じが中井駅です。

 

立会川駅の東側はすぐ商店街で、住民の方が買い物に出られていました。
そんな中、旧東海道上の泪橋(鈴ヶ森刑場で処刑される罪人が家族と別れた橋)の
横にある天祖諏訪神社にお立ち寄りします。
こちらの天祖諏訪神社は昔は東京湾に面していたようで、中には厳島神社もあります。
天祖諏訪神社のHPの「東京あれこれ」では可愛いイラストともに歴史を伝えています。

 

tensosuwa-jinja.jp

 

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すぐ裏を京急電車が走る天祖諏訪神社

 

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春の緑に厳島神社の赤が映えます。

 

立会川のクライマックスは、浜川砲台跡
厳密には泪橋までが立会川で、その後勝島運河に注ぎ込みます。

 

浜川砲台跡ではなんと、坂本龍馬のイラストがお出迎え!
ここに土佐藩の鮫洲抱屋敷があり、警護にあたっていた20歳の坂本龍馬は、
1853年ここでペリーの来航に巡り合わせるのです。
立会川の終わりは、まさに日本の夜明けのはじまりだったのです。

 

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立会川を歩くはここまでになります!
外出自粛太りを解消するために歩き始めましたが、この日は無事28,000歩踏破!
この日の朝食分くらいは消費したと信じたい・・・

 

ところで皆さん忘れてませんか?
地図子は立会川を河口まで一度歩き切った後、
2つ目の水源である清水池公園までチャリチャリ戻るのです・・・
そう、これは終わりなき旅、永遠の無限ループなのです・・・

 

皆さんもご自分の家の近くでソロ散歩を楽しんでみては?♡♡

 

 

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コロナの夜明けも近いぜよ!(マスク焼けにはご注意を)



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*おまけ*

 

外出自粛になってから買い物にも行けず、日に日に爆買い欲が増していたので、
いつもお世話になっている地図ラーさんのネットショップで欲を晴らしました!
むしゃくしゃしてやりました。後悔も反省もしてません。

 

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うおおお、最新号の地図ラー!各所のオリジナル地図!そして缶バッジ!

 

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歴代地図ラーも並べてみました⭐︎(緑に「モロッコ水紀行」があるよ!)

 

特に缶バッジは色々なマニアの方に対応して、
地図子は水好きなので暗渠・水路と分水嶺を買ってみました!
コロナが明けたら街歩きのときに付けて行ってみよう。

 

地図ラーさんのネットショップはこちらから♪

 

chibachizu.base.shop

 

 

 

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今回の立会川を歩くは「日本一の街ー荏原町」の章を参考にさせていただきました!
他にも色々な場所の昭和の地図が載っているので、是非お手に取ってみてください。

 

地図で読む昭和の日本: 定点観測でたどる街の風景

地図で読む昭和の日本: 定点観測でたどる街の風景

  • 作者:今尾 恵介
  • 発売日: 2012/09/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)