ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、烏山川を歩く -1 目黒川合流地点からじゃぶじゃぶ池まで-

「散歩は選択の連続だ。そう、それはまるで人生。」

 

と某地図子は言いました。

 

読者の皆さんも毎日小さな選択から大きな選択まで悩んで生きていることでしょう。
朝食に何を食べるか、どの服を買うか、A案かB案か・・・
日々散歩している地図子は、これらの生活上の選択に加えて、
地図上のどこを歩くか、も絶えず選択しています。
Aを歩くかBを歩くか、どっちが近道か、あそこに寄り道するかどうか・・・

 

選択することはとても疲れます。
時間を巻き戻すことができたら、自分が2人いたら、と悩みは尽きません。
その悩みを減らすために日々開渠沿いをぼーっと歩いているのですが、
目黒川の奥が暗渠なのでは仕方がありません。選択をしましょう。
そうすることで自分の人生を選んで生きているのですから!

 

 

 

そんなポエマーな感じでスタートするのは、烏山川を歩くです。
遡ること12月、地図子、目黒川を歩く -2 行人坂下から起点まで- の最後は
水源ではなく、ロッキーのような夕日の中、川が二手に分かれて終わりました。

 

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北沢川・烏山川歩きはTo Be Continued・・・

 

遂にこのときの冒険を続ける日が来たのです・・・!
しかし!この先は水跡が追いにくい暗渠のゆえ、茨の道でした・・・
烏山川上で「選択」を繰り返しながら、水の流れを追っていきます。
RPG感覚でそんな烏山川を歩くをお楽しみください。

 

 

 

 

 

第一の選択:To be 北沢 or to be 烏山?

 

皆さんにまず考えていただかないといけない選択は、目黒川のはじまり(A地点)で、
左を選ぶか、右を選ぶか、です。
左は少し先まで見えていますが、右はすぐカーブしていますね。
ここでどちらを選ぶかで歩く距離がかなり変わってきます
大事な決断です。慎重に判断しましょう。

 

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To be 北沢 or to be 烏山; that is the question.

 

今回は先まで見えている左の川を選ぶこととします。もう引き返せません。
左の烏山川の川跡を歩き始めると、まずは子どもフレンドリーな気分です。
橋の欄干らしき跡には子どもたちの絵が載せられているし、
川沿いに建つ三宿神社は地域の人が餅つきをするなど賑わっています。


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よく見ると、川らしさもかすかに残されています。
川沿いまで攻めた造りでベランダを建てた家があったり、
隣の側溝が残っていて、当時の水面の低さを想像できるところもあったりします。


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東急田園都市線世田谷線三軒茶屋駅の横を通っていると、
川沿いに現れるのは目青不動尊こと、竹園山最勝寺教学院です。
地図子が行ったことある目赤・目白・目黒不動尊と比べるととても素朴な雰囲気です。

 

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烏山川は早速環状七号線にぶつかりました。
近くには東急世田谷線若林駅があるので、
ラッキーだと信号待ちする電車というレアな風景を見ることができます。


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この日は青信号だったので、止まらずに駅までゴールイン。



 

第二の選択:横から回るか、裏から回るか

 

烏山川は結構使われている住民の方が多いようで、色々な工夫に事欠きません。
ミュージアムを開いていたり、自分で橋を架けていたり・・・


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そんな中、気になるスポット第1号:松陰神社(B地点)です。
東急世田谷線松陰神社前という駅までありますが、なかなか降りる機会もないので、
烏山川を歩くついでに立ち寄ってみようというわけです。

 

そこで問題になったのは、どこから松陰神社へ向かうかです。
選択肢としては松下村塾側にある松陰橋か、若林公園に程近い杉大門橋か。
若林公園も松陰神社の一部だと信じて杉大門橋から行ってみよう・・・!

 

若林公園と松陰神社は駐車場で断絶されていました。
松陰神社と若林公園があるブロックを3/4周して、やっと鳥居に辿り着きました。
こちらでは名前の通り、幕末の思想家・教育家である吉田松陰を祀っているのですが、
どうしてここなのかというと、ここに長洲藩主の別邸があったそうです。

 

地図子もお参りさせていただき、松陰橋から降りたら一瞬で烏山川に戻れました。
急がば回れという諺がありますが、回り道は回り道です。


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松陰神社から先では、烏山川が国士舘大学裏で谷を刻んでいます。
水が流れていた頃の風景が思い起こされる、素敵な区間です。


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第三の選択:城から突撃するか、寺から突撃するか

 

国士舘大学裏の谷を通ると、気になるスポット第2号と第3号が立て続けにあります。
ここも横から入るか正面から入るか迷った挙句、正面から入って無事辿り着きました。
世田谷城址公園(C地点)です。

 

あの高級住宅街にお城があるのか!?と驚かれる方も多いのではないのでしょうか。
南北朝の頃吉良氏によって築城され、烏山川のほとりで200年以上居城でした。
世田谷区とは思えない、なかなか立派な土塁とお堀が残っています。


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世田谷城址公園に立ち寄ったら、ここも立ち寄らざるをえません:豪徳寺です。
こんなに近ければ何か関係があるだろうと思ったら、
やはり豪徳寺は弘徳院といって世田谷城の一部だったそうです。
こちらも松陰神社前駅と同じように東急世田谷線の駅名になっていますが、
豪徳寺には吉田松陰を処刑させた井伊直弼が眠っているという因縁です。

 

2017年私鉄10社スタンプラリーで東京南西部を走る -20~23/30駅-
で回ったときは紅葉真っ盛りでしたが、葉っぱが枯れた今でも、
招き猫を見に外国人観光客が多く豪徳寺を訪れていました。


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第四の選択:どちらが本流で、どちらが支流か

 

世田谷城址公園と豪徳寺を堪能した直後のD地点では、
いかにも暗渠らしい選択肢があなたを待ち構えています。


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さて、どちらが川跡なのでしょう?
地図子は一旦落ち着こうと、とりあえず真ん中の1人椅子に座ってみました。

 

正解はどちらも川跡です。
本流は緑道が整備されている右の小道なのですが、
1人椅子で 地形を楽しむ東京「暗渠」散歩 を開いて眺めてみると、
左の小道も支流として記されていました。
地図子は大雑把なのでいつも本流をダーっと駆け上がってしまいますが、
支流までじっくり調べている暗渠マニアの方々は素晴らしいです。

 

東急世田谷線、そして経堂駅近くで小田急線の線路を越えて、烏山川は流れます。

 

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子どもたちのためにせせらぎを残すのか、人工的な井戸を残すのか、も選択。



  

第五の選択:左の見えない道を行くか、右の見えない道を行くか

 

西経堂児童遊園辺りから烏山川緑道はどんどんひっそりし始め、
道路を越えると・・・あれ?烏山川はすっかり団地に囲まれてしまいました。

 

川跡を確実に辿るために、この辺りから3Dカシミールを開きます。
この希望ヶ丘団地付近は1965-68年時点の地図では荒地マークが付いています。
しかし1975-78年の地図では団地が建ち、その頃からこの風景になったのでしょう。
かろうじてこの白いラインが川跡として残っています。


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そのまま団地を突っ切って行くと、希望丘公園の北の通りに当たります。
梶山橋が少しずれた場所に置かれているのですが、
いよいよ烏山川の流れがどこにあるのか分かりづらくなってきました。


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1965-68年時点の地図ではこの辺りで烏山川が二手(?三手?)に分かれて、
わちゃわちゃしています。
さあ、どうやって歩いて烏山川の流れを探しましょう?

 

まずは地図に池が載っている、八幡山かまのくち緑地にお邪魔してみます。
それらしい池も暗渠もあるのですが、1965-68年の地図と比較すると、
位置が少し右にずれているようです・・・


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次に希望丘公園まで引き返すと、何だかトンネルっぽいアーチの橋と、
どこかに繋がっている地下通路がありました・・・!


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よく分からないオブジェが残る、じゃぶじゃぶ池(E地点)に辿り着きました。
しかし、あまり雨が降っていない今年の冬、水は全くじゃぶじゃぶしてません
というか、完全に干上がっています。


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烏山川を歩く、はここで終わり・・・
かと思いきや、もう深い愛情を抱き始めている1965-68年の地図を参考にすると、
じゃぶじゃぶ池のこの辺りで烏山川が大きく二手に分かれているようです。
地図では左の川が烏山川だと言っている・・・
でも 地形を楽しむ東京「暗渠」散歩 では右の川を追っているよう・・・
冒頭の通り、人生は選択の連続なのです。
地図子が選んだのは・・・

 

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とここで、烏山川を歩くの前半は終了になります。
さて、烏山川はどこまで行くのか?地図子が選ばなかったもう1つの流れは?
そして朝10時前から歩き始めて14時になりましたけど、地図子の体力は持つのか??
色々な疑問が湧き上がってきますが、次回の記事をお待ちくださいませ。

 

皆さんも烏山川緑道を遡れるまで遡ってみては?♡♡

 

 

 

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