ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、目黒川を歩く -1 河口から行人坂下まで-

明日はクリスマスイブですね、地図子です。

皆さんはクリスマスをいかがお過ごしですか。

家族でディナーする方もいれば、カップルでイルミネーションを見る方も・・・?

 

そんなイルミネーションのおかげでクリスマスの時期に脚光を浴びている川。

おそらく皆さんの頭の中に浮かぶのは・・・目黒川ではないでしょうか?

 

普段から25歳地図子は色々な川を歩いているのですが、若者にはほとんど会いません。

ですがクリスマスと桜の時期は目黒川に若者の波が押し寄せてきます。

若者の仲間たちよ、この目黒川がどこから来てどこへ流れるのか知りたくないか?

ということで若者を勝手に代表して地図子が歩いてきました!

前半では下の地図のA〜F地点をご紹介します。

 

 

 

途中でインスタ映えなイルミネーションの写真は・・・

一切ありません

青空鮮やかな真昼間の目黒川を最初から最後までお届けいたします。

 

 

 

 

 

東京湾を望む河口にて

 

目黒川といえば中目黒近辺を皆さん想像すると思うのですが、

まずはどこで海と繋がっているのでしょうか?

気になってしまったあなたが降りるべき駅は、JRりんかい線天王洲アイル駅です。

完全に湾岸の空気が流れていて、高層ビルと公園と倉庫がメインです。

 

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天王洲アイル駅のすぐそばに現在の目黒川が真っ直ぐ流れ着く河口があり、

そこがA地点で今回の散歩の始まりです。

奥には品川埠頭があり、お台場の方は臨めませんでした。


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反対側を臨むと、目黒川が真っ直ぐと内陸の方へ繋がっています。

さあ、ここから川を遡り始めるぞ・・・!


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実は河口はもう1つある・・・?

 

と気合を入れる前に、目黒川の河口の歴史がかなり面白いのです。

地図子的に目黒川で一番HOTな区間は中目黒近辺ではなく、河口付近だと思います。

実は先ほど見た河口は新しく、元々の河口は地図のB地点です。

こちらの方が新河口よりマンションが多く、お台場より品川っぽくなってきます。


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旧流路は90度曲がって南下しますが、付近には新旧の建物が並存しています。

新しそうなマンションの隣に古い民家があれば・・・


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こちらの景色も美しい。

旧河口には船問屋が未だに多く残っていて、屋形船を出してもらえそうです。

新しいビルと古い船のコントラストが絶妙です。


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川は幅がどんどん細くなる船だまりとなり・・・


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最後は公園になってしまいました。

それでも地図で見ると分かるように蛇行した道は続き・・・


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このマンションが川幅だったと推定されるように両側に道路を残し・・・


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今は川があった場所のど真ん中に寄木神社が鎮座しています。

調べてみるとやはり神社自体は古いようですが、

青物横丁駅近辺(南品川3丁目)から移転してきたそうです。


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ようやく蛇行している道が現在の目黒川と交差している地点に戻ってきました。

とても迂回しましたが、最初に見た橋を臨むことができます。


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振り返ってここからやっと遡り始めますよ・・・!


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品川宿と本当の川の正体

 

と思ったのですが、目黒川は奥が深い・・・もう1つどんでん返しがあるのです。

ブラタモリでも2回どんでん返しがあると、「くーっ、こうきたか!」と感動します。

まずは風情がある品川橋を通り過ぎると・・・


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今度は赤い橋が架かってしました。

歩いた日は珍しく青空だったので、空と川の色に映えていますね。


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この赤い橋の先にあるのは荏原神社です。

実はこの辺りが昔の品川宿で、北の品川神社、南の荏原神社となっていたそうです。

今の品川駅から2駅も離れているので、今の品川の中心とかなり違います。

ちょうど荻窪圭さんの本を読んでいて紹介されていたのでナイスタイミングでした♪

 

古地図と地形図で楽しむ 東京の神社 (知恵の森文庫)

古地図と地形図で楽しむ 東京の神社 (知恵の森文庫)

 

 

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からくりはここから。

荏原神社を北に出て山手通りを越えたE地点に子育地蔵があります。


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お地蔵さんも良いのですが、素晴らしいのはここの看板です。

この地蔵が建てられたのは大正10年7月。目黒川が改修される以前にできた地蔵で、当時の目黒川はこの地蔵の場所からすぐ後ろを流れていた。

 

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ええーっ!?

何が起きているんだ!

今は平凡な道路である、ここを流れていたらしいです。


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ここでいつもお世話になっている3Dカシミールを見てみると:

①先ほどの蛇行していた道は元々は海岸線で、海側に埋立地ができて川が延びた

②目黒川は元々現・品川健康センターの南から荏原神社の北を流れていた

ようです。

 

湾岸沿いは奥が深い。

そろそろ地図子も散歩ガイドデビューができるかも!?

 

 

 

そしてタイムリーなことにSUUMOタウンにも新馬場の街が取り上げられていました。

キラキラした湾岸マンションだけではなく、

お寺や古いお店も密集していて歴史と共存する街なのですっかり気に入ってしまいました。

 

suumo.jp

 

 

山手線は何回渡る?

 

皆さんはよく乗りますでしょうか、山手線。

山手線はいくつかの川を渡っていますが、例えば神田川については、

高田馬場と目白、そして反対側にある秋葉原と神田の間を2回渡ります。

 

目黒川についてはというと、神田川と同じく2回渡りますが出番があっという間!

まずは品川と大崎の間で渡り(下の写真は並行して走る新幹線)・・・


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大崎に止まったかと思うと・・・


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すぐに大崎と五反田の間で反対岸に戻ってしまいました。

(写真は右奥に山手線、そしてちらっと黄色いのが東急池上線です)


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目黒川は山手線とほぼ平行なので、散歩中は途中参加・離脱が簡単にできますね。


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大崎の高層ビルから一変、五反田の下町っぽい雰囲気を抜けると、

今度は左岸に高台ができて、目黒の高級住宅街らしい雰囲気になってきました。

実はそんなマンションの地下に川歩き定番のこちらが隠されています。

 

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目黒川荏原調節池です!

下流の五反田・大崎エリアを洪水から守っていますね。

 

目黒ー不動前間を走る東急目黒線を観察し、ホテル雅叙園の崖を眺めたところで・・・

 

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目黒川を歩くの前半は終了です!

まだ目黒川の骨頂を歩いていませんが、地図子は保証します・・・

目黒川の河口はとても素敵です。

気になったら是非Google Mapのルートに沿って歴史を発掘してみてください。

 

次回は行人坂・目黒川船入場を経て、若者に大人気の中目黒、

そしてこれまた面白い起点まで歩きます。お楽しみに〜♪

 

皆さんも真昼間の目黒川を歩いて、消えた流路に思いを馳せてみませんか?♡♡

 

 

 

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