ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、北沢川を歩く

一度埋め立てられてしまった川には、もう自然は返ってこないのでしょうか?
東京に数多く流れている「暗渠」。
その中には一部区間が開渠となり水の流れを見ることができるものもあれば、
コンクリートの蓋や埋め立てで完全に覆われ、元の姿が想像できないものもあります。
言われなければ、そこに自然が溢れていたとは思わないでしょう・・・

 

ところがびっくり、目黒川暗渠3大兄妹のラスト、北沢川
ここは今まで歩いた中で、一番の「動物園暗渠」でした。
場所は世田谷区三宿から池尻、代沢、代田、梅丘、松原、豪徳寺
宮坂、赤堤、桜上水、上北沢と生粋の住宅街を通り抜けるのですが、
その中での住宅街と自然のギャップをお楽しみください。

 

さあ、れっつごー!

 

 

 

 

 

帰ってきた動物たち

 

さあ、この光景もすっかり見慣れました。3度目の人生の選択タイムです。
本日はすぐにカーブして見えなくなる右側の暗渠道を進みます。

 

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歩き始めると、今までの暗渠と比べて違和感を感じます。
どうしてだろう、と考えていて思ったのですが、水の流れが一番自然なのです。
前回の烏山川も途中までは水が流れていましたが、
今回の北沢川では水が流れるだけではなく、橋まで架かっています。

もちろんこの水も 地図子、神田川を歩く -3/5 小滝橋から文京区境まで- で
紹介している定番・落合水再生センターから届けられた高度処理水です。
でもこの橋は開渠の頃からの名残なのか、
高度処理水が流れるようになって架けられたのか、気になります。
いずれにせよ、北沢川は今までの暗渠と少し違うのかも・・・?


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と感じた予感は的中!
そこには本物の川かと見間違えるような光景が広がっていました。
高度処理水の中をシロサギさんがひょこひょこ餌を探していたのです。
人工的に造られた緑道なのにも関わらず、ここを住処にしてくれているのですね。


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途中北沢川の左岸は崖のようになり、ちょっとした山奥かのよう。


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この清らかな水の流れは環状7号線の手前、円乗院前までですが、
ここでも目を凝らすと・・・


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あなたの心は、あの動物が見つけられるくらい美しいですか?

 

 

カメさんも世田谷区の美味しいのか分からない空気を池で味わっていました。
こんなところで泳ぐカメを見ると、旧中原図書館前の池にいたカメを思い出して、
あの子たちは元気かな〜と涙がちょちょ切れそうになります。


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水の流れは途絶えますが緑道はあるので、沿って歩きます。
小田急線の高架下にもちゃんと道が設けられていて、異世界への入口感が漂います。


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異世界へ突入すると、そこは小田急梅ヶ丘駅の駅前。
ついでに羽根木公園(B地点)に立ち寄ってみました。
地図を見たイメージでは広い芝生の公園なのかな・・・と思ったのですが、
ここは由緒正しき住宅街の世田谷区。広い芝生のスペースがあるわけありません。
しっかり高低差があり、駅名にふさわしくちょうど梅が真っ盛りでした。


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新しいお家?な動物たち

 

梅ヶ丘駅前から経堂駅方面へ歩きを再開すると、暗渠道が込み入ってきました。
前回の烏山川でも悩まされた支流との運命の分かれ道があったり・・・


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・・・かと思いきや東急世田谷線山下駅で行き止まり!?
いえいえ、実はこの先踏切を越えることができるのです。

 

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山下駅を過ぎると広い道路の真ん中に暗渠道が残るのですが、
ここには北沢川を新しいお家にしている動物たちがいました。
普通のカラスやハトと比べて、ピーチクパーチク高い鳴き声だな、と見上げると・・・

 

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あれは黄緑色のインコ!?
家から逃げ出してしまったのでしょうか、でも3羽ほどいるので、
誰かが手放したのが住みついてしまった・・・?
ペットは捨てないようにしたいものです。

 

更に暗渠道を歩いていくと、何か周りが暗くなってきたような・・・
と、次に目の前に現れたのはこの風景。

 

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大量のハトさんです。
しかも上の写真を撮った瞬間、シャッター音に反応して全羽が飛び立ちます。
バサバサバサバサバサ!

 

この群れは氷山の一角のようで、他にも大勢で地図子の頭上を飛んでいきました。
ここで糞を落とされればブログ的には面白いのですが、
最後まで歩く気が失せてしまうので、ヒヤヒヤしながら歩きます。

 

辺りを見回すと、他にも大量にあるのが「ハトのえさやり禁止」看板。
ここに住んだら洗濯物を外には干せなさそうです・・・
多分家を探すときには気付かないと思うので、住民の方のご心労をお察しします。


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ハトエリアの先で遂に北沢川緑道も途絶え、前回同様3Dカシミールタイムに突入です。
最初は都市再生機構団地の中を通っていくのですが・・・

 

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地図のC地点で遂に行き止まり!
先には明らかな暗渠空間がありますが、地図子は歩けるのはここまでか・・・


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と思うと、左側に別の暗渠道が残されていました。
右脇からはさっきの暗渠空間の続きを覗きこむことができます。
上流の迷路を探る感じが暗渠ウォークの醍醐味ですね。


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もしこの柵を越えたら、足がずぼっと突き抜けるのか気になるところです。

 


この後もしっかり暗渠道は続いていき・・・

 

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受験勉強、お疲れ様。

 

 

今度歩いてみたい直線の荒玉水道を越え・・・

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東京都医学総合研究所で流路は突き当たり、
そこから少し北上して将軍池公園(D地点)に到着しました。
意外にもここも河津桜の名所で、公園を囲むように綺麗な花を咲かせています。


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水源の1つだと言われる池は、隣の松沢病院の敷地内にありますが、
将軍池公園からもその姿を眺めることができます。
高源院のときもそうでしたが、水源らしい場所に辿り着けると嬉しいものです。


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動物園の王者No. 1は・・・?

 

今回のテーマだった「動物園暗渠」、の北沢川。
地図子が選ぶ、動物園の王者、珍しさMAXの子は・・・

 

キツツキ です!

 

あっという間に飛んで行き、写真に収められなかったことが悔やまれるのですが、
確かにクチバシを枝の方に向けて器用に留まっていました。
初めてのキツツキを、まさか世田谷区の住宅街ど真ん中で見ることになるとは・・・
高度処理水とはいえ、自然の力恐るべしです。

 

そして最後の最後まで動物が・・・!
松沢病院の敷地内を大声をあげながら歩いていたヒルさんとともにお別れです。

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グワッグワッと楽しそうなアヒルさん。



 

ここまでで「動物園暗渠」の北沢川は終了です。
高度処理水を流している川はここまでも多く見ましたが、
シロサギやカメが暮らす姿まで確認できて、やっぱり水辺はいいな〜と思いました。
インコやハト問題については一人一人の心がけが大切ですね。

 

これで目黒川シリーズも一旦終わりです。
馬事公苑の隣、高源院、松沢病院の池などから水が流れ、
北沢川と烏山川が合流し、そこに蛇崩川も合わさって、
中目黒、目黒、五反田、大崎、新馬場、天王洲アイル、そして海へと流れたと思うと、
意外と壮大な川でした、目黒川!

 

皆さんも北沢川に住む動物たちをそーっと眺めてみては?♡♡

 

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*目黒川シリーズを河口から辿るにはこちらから*

 

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