ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子の本棚 パート2 *モロッコ特集*

今日はここまでの「玉川上水を歩く」から閑話休題

今週のお題「読書の秋」 ということで、地図子の本棚パート2です。

 

地図子はこの春に初めてモロッコに旅行して、水をテーマとして

モロッコ水紀行 -前編 地中海性気候- と モロッコ水紀行 -後編 砂漠気候-

を書きました。

 

ロッコというのは、何だか歴史も人種も言語も自然もるつぼのようで、

訪れた人がそれぞれ違う視点からモロッコを見ているように感じます。

そんな背景からモロッコに関連している本を見つけると、

その本の筆者がどう見ているのか、ついつい読んでしまうようになりました。

そんな地図子から、モロッコに関連する本3冊をご紹介します♪

 

 

 

ロッコについて笑う

 

世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)
 

 

こちらは地図子が大好きすぎて前回もご紹介した高野秀行さんの本です。

ラソン大会と聞いて、どこを走ったのかと思えば・・・なんとサハラ砂漠

ラソンの経験がないのに砂漠を走ろうと思う行動力と大胆さもすごいし、

現地で仲良くなるヨーロッパ人とのやり取りにも笑ってしまうし・・・

でもよく考えたら高野さん以外誰が西サハラの砂漠に行くんだろう?笑

あまり知られていない西サハラに対する妄想が膨らむ本です。

 

 

 

ロッコを放浪する

 

モロッコ流謫 (ちくま文庫)

モロッコ流謫 (ちくま文庫)

 

 

高野さんが半分現地民、半分探検家なのと比べて、

こちらはもう少し交友録のような紀行エッセイ。

そもそも「流謫」って読めます?

 

インスタ女子に人気のモロッコですが、実はかなり生々しい国でもあります。

この本に描かれるそれぞれの邑の説明が秀逸で、

地図子も感じた生々しさが的確に捉えられているフェズについての一文が好きです。

 

タンジェのように、一年を通して海の微風が通りを横切り、いく種類もの言葉が飛び交うコスモポリタンの邑とは対照的に、(フェズは)逃げ場のない内陸にあって、モロッコ的なるものを何世紀にもわたって黒く煮詰め、壁という壁、小径という小径にべっとりと塗り重ねたような息苦しさと、異教徒であるわたしにむかって獰猛で邪悪な眼差しを差し向けてくるところであった。

 

そしてこの後に、地形マニア注目の一言が!

 

こうした感想をもった原因のひとつは、擂鉢状に内側が窪んだ旧市街の中心、土地がもっとも低くなっている川べりに設けられた皮鞣し工場をたまたま覗いてしまったことが、作用しているかもしれない。

 

本当にそうなんです!フェズは、フェズ川が底に流れるスリバチ状の邑なのです。

フェズは危険ですが、是非一度スリバチ歩きをやりたいですね。

この本は2000年に出版されているようなので、かなり先見の明があります。

 

 

 

るつぼの歴史を疑似体験する

 

The Map of Salt and Stars

The Map of Salt and Stars

 

 

この本は洋書なのですが、「MAP」が入った題名に惹かれ開いてみたところ、

表紙の裏に描かれていたのはシリアからモロッコまでの北アフリカの地図。

これは運命だと思い、買って読んでしまいました。

 

難民と聞くと欧米中心社会では迫害の対象に思えてしまいますが、

難民になった人の物語を、実際にシリア系の筆者から聞ける貴重な物語です。

読んでいくと、主人公の女の子も私たちと同じように没頭できることがあり、

家族で団欒することもあれば姉妹で喧嘩することもあり、

でも家族と離れ離れになったり海で溺れかけたり現実はやはり残酷なのです。

残酷さと日常が隣り合わせに描かれていて、不思議な気持ちになります。

各章の始めに書かれている詩もグッときます。

 

そして主人公の女の子がシリアから脱出して目指すのは・・・モロッコ

彼女は果たして辿り着けるのでしょうか・・・!

 

 

 

以上、モロッコに関連する本を3冊紹介してみました。

でも一見は百聞に如かず!是非モロッコに実際に行ってみると同時に、

ロッコを多角的に見つめるために読んでみるのがオススメです!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

*そんな本好きなあなたにお知らせ*

 

JR総武線平井駅から走って10秒の「平井の本棚」で、

11月17日(土)〜12月9日(日)まで地図フェアが開催されています!

最後の12月7日(金)〜12月9日(日)は地図イベントもあるそうです。

実は先ほど紹介したモロッコ流謫も平井の本棚さんで買いました・・・笑

 

hirai-shelf.tokyo

 

 

地図子は地図フェア用の本棚の陳列をお手伝いさせていただいたのですが、

マニア心をくすぐる地図本が多く置かれています!地図好きの蟻地獄です。

その中でも地図子が気になったのは・・・

 

板橋マニア――板橋好きが案内する板橋まちガイド

板橋マニア――板橋好きが案内する板橋まちガイド

  • 作者: 橋本敏行,皆川典久,?山英男,吉村生,小林政能,大山顕,飯塚裕介,高島平観光協会(仮),荒井禎雄,刈部山本,ロザリー,高橋法子,塚はなこ,麻生怜菜,板橋区,フリックスタジオ
  • 出版社/メーカー: フリックスタジオ
  • 発売日: 2018/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

地図子、石神井川を歩く や 地図子、白子川を歩く で通ったので

復習のためにも買ってしまいました、板橋マニア!

板橋のスリバチ、暗渠、団地、グルメ、商店街がこれでもかと紹介されています。

個人的にはコロッセオの谷が気になっているのでお散歩してみたい・・・

こんな地元愛に溢れた本が色々な場所であったら面白いなと思う一冊です。

 

たのしい路線図

たのしい路線図

 

 

まだ読んでいませんが気になっているのはこちら。

なんとこの本は今Amazonで在庫待ちらしいので、

地図フェアで見かけたら即買いがオススメです!

路線図ナイトも毎年行きたいと思っているのですが、今年も都合が合わず・・・

来年こそはリベンジ!!

 

 

 

その他にも王道スリバチ本からアートな本まで色々置かれていて、

現在は皆川さんの新刊や本田さんの本も置かれているそう!

最後の3日間のイベント時には皆さんお馴染みのこちらも置かれるかも・・・?

見かけたら是非手に取ってみてください♪

 

国分寺崖線を歩く

国分寺崖線を歩く

 

 

 

 

皆さんも素敵な読書の秋を過ごしてみては?♡♡