ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、桃園川を歩く

吉祥寺ZINEフェスティバルに来てくれた皆さんありがとうございました、地図子です。
桜が満開な晴れの日かつ中西功さんたちの温かい告知・運営で、ずっとお客さんが途切れませんでした。
おかげさまで久しぶりに色々なお客さんとお話しできて本当に楽しかったです。
ブログやSNSを見てますと言ってくれる方がいていつも励みになります♡
井戸ポンプについて熱く語るヤバいやつだったと思うのですが、これからも仲良くしてください!笑

 

そして当日来れなかった方にも『井戸ポンプにまつわるエトセトラ』をネットショップで販売開始しました!!
いつも大人気な『国分寺崖線を歩く』も増刷して復活しています。

 

chizuchizuko.thebase.in

 

昨日も「読むとほっこりする」との声をいただいて、とても嬉しかったです。
送料が370円かかってしまうので、Kindle版の方がいいという方がいれば、この後Kindle化するまで少々お待ちください。
一度読んだら井戸ポンプに気づかない人生には戻れないので、覚悟してくださいね⭐︎

 

 

 

さていつものブログに戻って、2021年冬の暗渠さんぽ第4弾!
今回は3月中にどうしても訪れたかった杉並区の桃園川です。
杉並区といえば小沢川井草川、松庵川など暗渠が多いですが、一番長いのは桃園川ではないでしょうか。
長い分支流もたくさんあり、多くのファンもついているようです。
今回は水源地帯である荻窪の天沼弁天池公園(A地点)から神田川との合流地点(E地点)を目指します。
それではれっつごー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荻窪・阿佐ヶ谷エリアでくねくね歩く

 

さて、桃園川を歩くはJR中央線東京メトロ丸ノ内線東西線荻窪駅から北上したエリアからスタートです。
水源地帯である天沼弁財池公園(A地点)は、実は以前ヒヤパさんと大雨の中ザリガニと威嚇しあったところです!
散歩が終わった後に馴染みの桃園川の水源地帯だったと気がつきました。

 

この辺りは地下水堆という大きな井戸のように水が溜まりやすい場所だそうです。
弁天池公園には北西に瓢箪池があり、ここは実業家の日本庭園として整備されました。
「弁天荘」「池畔亭」と名を変えた後はなんと西武鉄道に売却されて、「荻窪第二夫人」の住居となっていたそうです・・・複雑な歴史です。
近くには天沼八幡神社もあり、災害用井戸がひっそりと置かれていました。

 

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天沼八幡神社の一本南の道に、不思議な歩道と車止めが残っています。
ここから妄想の中の桃園川を降り始めます。

 

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桃園川は最初は徐々に幅を広げていきますが、阿佐ヶ谷駅近くで蓋暗渠に変わります。
また、この辺りは暗渠らしい細い路地がいくつも並行して残っています。
この辺りは区画整理前に市街地化が進んだため、排水路の形がそのまま残っているそうです。

 

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蓋暗渠越しに見える玉の湯(B地点)は、桃園川の有名スポット。

 

 

 

高円寺エリアで腹ごしらえをする

 

JRの高架線の下をくぐると、桃園川はアーチつきの直線道路に変身します。
ここから杉並区の桃園川緑道になるので・・・

 

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桃園川緑道の詳しい解説つきの地図もあれば・・・

 

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この時期は少しずつソメイヨシノも咲き始めてきたり・・・

 

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桃園川特有のおもしろ動物像が現れるようになります。
JR中央線荻窪〜中野間に住んでいたら一度はこの緑道を歩くのではないでしょうか。
桃園川の桜の木の下で、友達と缶チューハイでも飲みたい人生でした。

 

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そんな地図子の桃園川の楽しみは、もっぱらラザニ屋(C地点)さんです!
ここもヒヤパさんとお散歩したときにランチしたのですが、ラザニアが絶品♪
それ以降、数少ない桃園川との遭遇のときはついついここに立ち寄ってしまいます。
ラザニアもだし、奥のトーストも本当に美味しいです。

 

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中野エリアで別れを惜しむ

 

お腹いっぱいになってから、桃園川を歩くを再開します。
環状7号線を越えると、少しだけ新宿の高層マンション群が見えてきて都会を感じます。
この辺りGoogle Mapでは真っ直ぐ引けていませんが、緑道がほぼ直線だからです。
そして緑道の様子がガーデン風アーチからアスレチックに変わったタイミングから中野区へ突入します。

 

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ガーデン杉並からアスレチック中野へ。


カラフルなアスレチックを辿っていると、突然橋の欄干が現れます。
この小さい(といってもかなり丈夫)方が宮園橋で・・・

 

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ヒヤパさんとの散歩で桃園川を離脱した、大きい欄干が桃園橋(D地点)です。
今回3月中に桃園川を歩いてブログに投稿したかったのは、この桃園橋のせい!
地下空間も併せて個性的なスタイルを貫いている桃園橋ですが、実は・・・

 

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4月1日からついに撤去工事が始まる運命にあるのです。
こう読むと老朽化や下水道菅のために撤去するのかなと思いますが、実は道路拡張のためのそう!
水が流れない今となっては確かに異様な光景ではありますが、桃園川の名前を冠した欄干をどうにか残すことはできないのでしょうか・・・
あぁ、東京とはなんて諸行無常なのでしょう。

 

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触るとヒンヤリツルツルしたプレートも見納め。

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中野の風景に馴染むこともなくなってしまうのです。


後ろ髪を惹かれつつ、中野区のどこかスカッとした直線緑道を進みます。
神田川のときもそうでしたが、中野区には都心への近さの割に砂漠のような雰囲気が漂っている気がします。
こうやって歩いていても、杉並区と比べて圧倒的に人が少ないです。

 

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微かに残る崖から川を想像したり・・・

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桃園川の主がいそうなお城のような木造住宅を発見したり・・・

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桃園川の水位状況が確認できたりと、意外なところに川らしさが。


こうして桃園川を歩く、のクライマックスへ!
実は4年前に神田川を歩いたときはまだ桃園川の存在を知らなかったので、合流地点に目処がついていませんでした。
ワクワクしながら目の前で空が開けていきます・・・

 

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4年前に見逃した、神田川歌碑(E地点)で桃園川が神田川に流れ込んでいました!
桃園川の合流地点も知れて、神田川歌碑も見れて満足です。
今はコンクリート護岸ですが、昔は歌ったら気持ちいい河原だったのでしょうか。

 

 

 

ここで桃園川を歩く、は終了になります!
荻窪・阿佐ヶ谷エリアでは複数の流れやそのカーブから農地らしさを残し、高円寺エリアでは人々の生活に根付き、中野エリアでは新たに歴史が塗り替えられようとしていました。
桃園橋を見たい方は、3月31日までに立ち寄ってみてくださいね!

 

皆さんも桃園川で春の別れを惜しんでみては?♡♡

 

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今回もいつもながら本田創さんの本、そして暗渠さんぽ講座の資料を参考にさせていただきました。ありがとうございます!

 

失われた川を歩く 東京「暗渠」散歩 改訂版

失われた川を歩く 東京「暗渠」散歩 改訂版

  • 作者:本田 創
  • 発売日: 2021/02/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)