2019年も残り2ヶ月ですね、地図子です!
寒くなってきましたが、皆さん体調など崩されていませんでしょうか?
この後は紅葉シーズンもやってきますので、街歩きが益々楽しみですね。
川歩きが大好きなのに3月の旧中川を歩くを最後にほとんど開渠は歩かず、
渋谷川や宇田川など暗渠ばかりだった地図子ですが・・・
この間の台風で意外にも川の情報を探している方が多かったことに加えて、
こんな好奇心をくすぐられるツイートを見つけてしまったのです。
改めて動画を幾つか。小平霊園の「さいかち窪」は黒目川の源流だが、数年に1回、しかも秋にしか現れない幻の湧水。今世紀は04年、08年、15年、16年、17年と湧いていたが2年ぶりに出水した。水はひとたび湧くとかなりの水量が1ヶ月ほど湧き続ける。今回は昨晩の台風がトリガーになった模様。 #水路萌え pic.twitter.com/4GJaJY9bI8
— HONDA,So_暗渠散歩講座(NHK文化センター)受付中「東京暗渠学」「はじめての暗渠散歩」発売中 (@hondaso) October 13, 2019
「源流」、しかも期間限定ときたらこれは川好き地図子、歩くしかないですよね。
というわけで台風の影響も色濃く残る中、行ってまいりました・・・黒目川!
台風直後ではないので、まだ源流で水が湧いているかは行ってみてのお楽しみです。
多摩川水系と違って普段全然歩かないエリアだったので、
久しぶりにフレッシュな視点で川沿いを歩くことができました。
最初に黒目川を3点でまとめると:
1. 霊園が多い。霊園で始まり、霊園で終わる。
2. ほぼ全区間で自然豊かな川沿いを歩くことができる。
3. 川と程よい距離感を保って住まいが造られている。
という川らしさ溢れる雰囲気でしたよ!
今回はA地点の新河岸川との合流地点からF地点の都県境(落合川との合流地点)まで
黒目川を遡ってまいりたいと思います。
それでは久しぶりの川歩きへ、れっつごー!
荒川的ワイルドさからスタート!
黒目川れっつごー!とか言ってみたはいいものの、
いったいどうやって新河岸川との合流地点に行く??という問題があります。
どこの駅にも近い・・・とは言い難い距離です。
ここで今回も活躍していただくのが、
自転車シェアリングで秋を楽しもう -1 自転車シェアリングとは? や
自転車シェアリングで秋を楽しもう -2 多摩川を行けるところまで行ってみたら?-
でもお馴染みのHELLO CYCLINGです!
今回は都営三田線終点の西高島平駅前で自転車をお借りしてチャリチャリします。
水道道路に沿ってチャリチャリするのですが、隣には車がビュンビュン、
歩道にはほぼ人がいなく、道沿いは残土処理場か農園という寂しい道を行きます。
気が付いたら東京の最果て、埼玉県和光市に突入していたところで現れたのが・・・
朝霞市にあるA地点の朝霞水門です。
厳密にはまだこの辺りは黒目川ではなく、新河岸川と荒川の合流地点になり、
この水門の反対側では台風のときに活躍した、彩湖が存在しています。
じゃあ黒目川と新河岸川の合流地点は?
となるとB地点のペット霊園付近(霊園で始まる!)になるのですが、
この辺りは台風の影響でびっくりするくらい泥でぐちょぐちょ。
この中を自転車で走(ってコケそうにな)る猛者はただひとり、この地図子です。
さすが川の合流地点沿いの地、あぜ道が黒目川の支流と化していました。
こんな調子でハリーポッター映画の冒頭で出てくるような湿ったトンネルを通ったり、
カエルの死骸を見かけたりして黒目川の自然にかなりビビっていたのですが、
東通りまで出てきたら黒目川もこの通り。
無事ランニングやサイクリングが楽しそうな川沿いになりました。
黒目川沿いの舌状台地にできた、C地点の城山公園で自転車を返し、
ここからはゆっくり歩いて黒目川を堪能することとします。
台風と住まいと黒目川
城山公園を過ぎると東武東上線とJR武蔵野線が通る朝霞台駅に近付き、
住宅街が広がるとともに台風19号の影響もいくつか見て取れます。
普段は通り過ぎてしまう水位計も、今回はマジマジと観察してしまいます。
右の棒の茶色い部分まで水が上がったのでしょうか・・・草も絡めついています。
そしてこの日、河原には黒目川のゴミを拾うボランティアの方々が!
このような方々のおかげで地図子も川歩きができるので、ありがたい限りです。
D地点の浜崎黒目橋まで来ると、麓でバーベキューをしている人がいて、
なんか馴染みがある光景が広がっているような・・・?
バーベキューといい、橋の形といい、浅川のふれあい橋を彷彿させて嬉しい気分。
そして黒目川の良いところは大きい橋が架けられていても、
河原にはその橋の下に小道が用意されていて川沿い散歩がしやすいところですね。
新高橋に出てきましたが、この辺りは釣り人の憩いの場のようです。
・・・と思ったら目の前のガードレールが歪みまくり。
川が蛇行して瀬が速いところに魚が集まり、釣り人が集まり、
雨が降ると水が増えてガードレールが歪む、という風が吹けば桶屋が儲かる構造です。
そして台風による新たな川の出現、第2弾。
この辺りでは左岸の近くが崖線になっているのですが、
そこから小さい水の流れがつたって黒目川にひっそり流れ込んでいました。
「水は低きに流れる」という言葉を台風後であるからこそ体感できてしまいます。
台地を削って東京都へ
朝霞市と新座市の間の境界線を通りながら比較的に真っ直ぐ流れていた黒目川ですが、
台地にぶつかる直前に遂にこのデッドスペースが現れます。
ここには馬場さくら公園という小さい公園があり、その横に貯水池が造られています。
なぜかというと、上流から来た黒目川はこの直前でE地点の妙音沢にぶつかっており、
蛇行した流れや妙音沢からの湧水で増水が予想されるからと考えられます。
妙音沢は白子川を思い出すような、のどか埼玉県を完全に発動中です。
ここから黒目川は妙音沢側の台地を離れ、反対側の台地に寄ります。
黒目川が昔削った川幅をめいいっぱい使って流れているのですね。
ここでは台地側はしっかり護岸されていますが、反対岸の低地側を見ると、
鴨川の下流を思い出すようにしっかり農地として活用されています。
これで低い方が溢れても、水は一旦農地に吸収されますね。
関東では珍しく、余裕のある造りによって川の危険を和らげているという、
黒目川と住まいの絶妙な距離感に感心しながら歩いていると、
こんな素敵な水路が現れ・・・
その直後に今回のゴールである、落合川との合流地点(F地点)に出てきました!
奥には神田川デルタ、そして地図子が大好き鴨川デルタを思い起こす、
黒目川デルタが見えています・・・しかも渡れそうです。(歓喜)
黒目川デルタは境界線マニアにも嬉しい。
ここが埼玉県新座市(手前の緑の住所表記)と
東京都東久留米市(奥の青の住所表記、左の消火栓)の境界線だからです!
道の真ん中にしっかり線も引かれていますね。
川は世界と世界を繋ぐ、不思議な場所だな〜と思います。
黒目川を歩くの前半はここまでになります。
台風の影響を見ながら、より川との付き合い方について考えるお散歩になりました。
後半では遂に、念願の源流が湧いているところが見られるのか、どうなのか・・・?
皆さんも黒目川で自然の力を感じてみては?♡♡