ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

トルコ水紀行 -前編 イスタンブール-

みなさんこんばんは、地図子です!
8月は久しぶりに毎月更新にしようと思います。
今までずっと名古屋について書いてきましたが、ワープして・・・

 

トルコについて書きたいと思います。

 

2024年6月に念願のトルコに行ってきました。
いつからトルコに行きたかったかわからないくらい、10年、いや20年かも。
ヨーロッパとアジアの文化と歴史が交差する国、トルコ。
ゆえに戦争やテロや地震やコロナと色々なことがあって行けていなかったのでした。
モロッコエジプトに引き続き、上陸することができて嬉しい!

 

トルコについては歴史や地形を中心に、前編と後編に分けて書きたいと思います。
前編で取り上げるのは、アジアとヨーロッパの交差点、イスタンブールです!
1600年もの間人々に目指され続ける都市はイスタンブールくらいではないでしょうか。
どうして人はイスタンブールに惹かれてしまうのか、解き明かしたいと思います。
それではれっつごー!

 

 

 

 

 

 

1600年目指され続けるイスタンブールの秘密

 

イスタンブールの街中へは、イスタンブール空港から地下鉄で向かいます。
地下を走ってきて、地上に出たらどんな光景が広がっているんだろう。
なぜ世界中の人がイスタンブールを訪れ、商売をし、ときに征服したくなるんだろう。

 

地上に出て、少しうろちょろするだけでイスタンブールの特別さが見えてきました。
これはすごい!というのも・・・

 

 

アジアとヨーロッパの交差点という名前にふさわしく、大陸が綺麗に見えます。
手前が新市街、旗がなびいているのが旧市街、奥に見えるのがアジア・サイドです。
高いところから街全体が見えるのは他の都市でもよくあることですが・・・

 

 

イスタンブールの特別さは、標高が低い海峡沿いからも街を見渡せるところです。
大抵の街は高いところからであれば、街全体を見渡すことができます。
でも大抵高い場所は大富豪に占有されていて、イスタンブールも例外ではありません。

 

イスタンブールのように海峡からも街全体を見渡すことができる。
ふらっと訪れた観光客や商人や兵隊でも街への帰属感を感じることができます。
母国に帰って「私はイスタンブールに行った!」と自慢したくなること間違いなし。
富豪だけでなく、庶民もイスタンブールの一部となることができるのです。
これは何回でもイスタンブールの雰囲気を味わいたくなるはずだ・・・

 

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イスタンブールには七つの丘があると言われています。
坂を登ったり降りたりするのは大変ですが、立体的な景色と楽しむことができます。
素敵な路地もたくさんあり、平和なときに訪れることができてよかったです。

 

 

イスタンブールの水の仕組み

 

せっかくイスタンブールに来たので、水回りも気になる!
ということで、イスタンブールの水の仕組みに特化して回った場所をご紹介します。

 

イスタンブール地下宮殿

 

まずご紹介するのが、旧市街の観光地エリアにあるイスタンブール地下宮殿。
東ローマ帝国時代の貯水池で、かなり広く、ライトアップされています。
イスタンブールの観光地は外国人価格が多く、ここも4000円ほどします。
それでもイスタンブールにしかない遺跡なので、一見の価値ありです。

 

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イスタンブールは水が得づらい地形だったという説明板がありました。
ボスフォラス海峡の北の方から水を引いていたことがわかります。
こちらは今のベオグラードの森だそうです。

 

実は森から水を引いてくる前は、市内を流れるリュゴス川から水を取っていたそう。
もう長いこと暗渠になっていると読んだので見てみたのですが・・・
暗渠になった期間が長すぎて、地図子には痕跡は見つけられませんでした、残念。

 

 

よく見るとこんなお茶目な一面も。

 

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ヴァレンス水道橋

 

次に回ったのが、こちらも東ローマ帝国時代に造られたヴァレンス水道橋です。
ここは幹線道路の上に一部残されている水道橋でした。
378年に皇帝ヴァレンスが、郊外の森の湧き水を引っ張るために造ったそう。
当時どのくらいの湧き水がここを流れていたんだろうか・・・?
東ローマ帝国時代の建築物をこんなにカジュアルに見れるイスタンブールはすごい。

 

 

今なお遠くからも確認できる圧巻の建造物です。
東ローマ帝国時代に全部つながっていたときの景色を妄想してしまいます。

 

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タクシーム広場とイスティクラール通り

 

新市街の方に出てきました。
新市街の方がモダンな感じがあり、地図子は好きだったりします。
ここの名所といえば、タクシーム広場とそこから坂を下るイスティクラール通りです。

 

なぜここを水スポットに入れているかというと、タクシームとは「分配」という意味。
高い位置にあるタクシーム広場から、新市街へ水を分配していました。
この水道事業は1732年以降に行われたそうで、旧市街と比べるとかなり最近です。

 

 

タクシーム広場を頂点にして、イスティクラール通りは下がっていきます。
この辺りは2022年11月に爆発テロがあったそう。
今でもすごい数の警察(しかし楽しそうな雰囲気)が警備していました。

 

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↓おそらくここにタクシーム貯水槽

 

 

 

ハマーム

 

イスタンブールには至るところにハマームという浴場があります。
日本の銭湯かと思いきや、ハマームは宗教的なお清めの意味合いが強いです。
お祈りの前に手足を洗う水道も色々なところにありますし、ハマームは宮殿内にも。

 

 

イスタンブール地下宮殿近くの有名なハマームに試しに行ってみました。
サウナみたいなのに入り、トドのように打ち上げられ、泡でゴシゴシ洗われました。
湯船はないので、日本の銭湯をイメージして行くと少し違うかも・・・?

 

 

 

 

歴史・地形マニア向けおすすめスポット

 

最後にイスタンブールの歴史と地形好きにおすすめな場所を二つ紹介します。
どんなにイスタンブールの日程がタイトでも、ここは行くといいかも!

 

アヤ・ソフィア博物館

 

まず一つ目が、イスタンブールの名所中の名所、アヤ・ソフィアです。
360年に教会として建てられたものの、オスマン帝国時代にモスクに変わっています。
現代においても無宗教のモスクだったのが、2020年にモスクに定義し直されました。

 

 

2階のキリスト教の宗教画は見れるのですが、1階にはイスラム教徒以外は入れません。
アヤ・ソフィアも4000円近く入場料がかかるので少し物足りないかも・・・?

 

 

・・・と思われた方には、アヤ・ソフィアの博物館にも足を運んでほしいです。
アヤ・ソフィアに入場したチケットでそのまま入ることができます。
中はアヤ・ソフィアの歴史を視聴できる動画型展示になっています。
ボストン茶会事件博物館に匹敵するような、充実した動画体験になっています。
ここを訪れてから大学受験の世界史の問題を解いたら無双できる気がします。

 

 

 

 

ガラタ塔

 

最後のおすすめが新市街にある、ガラタ塔です。
このガラタ塔もイスタンブールのあらゆる場所から見つけることができます。
少しハリー・ポッターを思い出すような佇まいです。

 

 

ガラタ塔も入場料が4000円近くするのですが、ここからの眺めが一番良いです。
イスタンブールの有名な観光地は一通り見えますし、街全体の雰囲気も味わえます。
休日夕方は混むので、平日午前に訪れるのがおすすめです。

 

 

 

 

 

最後に、トルコといえば!自由に歩き回る猫さまたちが有名です。
イスタンブールの人は地域猫に餌をやっていて、とても平和な世界でした。
かわいかった猫さまたちを何匹かシェアします。

 

最初に出会ったのが噂の地下鉄猫!セキュリティを守っています(多分)。

本当に自由でかわいい。

これは営業妨害なのだろうか?営業促進なのだろうか?

イスタンブールの人たちにかわいがられていました。

トルコ人は朝から晩まで元気!猫さまもお疲れ様です。



 

さて、トルコ水紀行前編、イスタンブールの回はいかがでしたでしょうか?
1600年も続く古都には地形的な秘密がたくさん残されていました。
イスタンブールには5日間いたのですが、とても回りきれないので、また戻りたい。
そう思わせてくれるほど、もりだくさんな街でした。

 

みなさんも水の歴史という観点からイスタンブールを見てみては?♡♡

 

 

 

*トルコ(主にイスタンブール)についておすすめの参考文献*

 

 

 

 

 

 

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