ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

最強スリバチシティ、サンパウロ

皆さんこんばんは、地図子です。
今回はリオデジャネイロに引き続き、ブラジルの地形シリーズです。
リオデジャネイロから南下して訪れたのは、サンパウロです!

 

バスに揺られながらサンパウロの街に入り、気づいたこと。
それは・・・サンパウロは巨大スリバチシティだということです。
東京もスリバチシティだと思いますが、サンパウロもまたダイナミック。

 

バスの窓から眺めているだけでも気迫を感じます。


あまりにも高低差があるので全体像が見たいなと思っていたところ・・・
サンパウロの地形図を発見することができました。
これを見ると中心の尾根とその周辺の谷、川沿いの低地がくっきり分かれています。

 

 

サンパウロは東京より地形の高低差が治安に関わってきます。
尾根以外を歩くのはかなり難しいのですが、ツアーやUberを駆使して回ってきました。
エリアごとにスリバチの様子をお伝えしていきます。

 

 

 

!注意!

サンパウロの街中は治安がかなり悪いです。
スマホは公共の場で出さない、荷物は最小限に、団体で行動する。
観光する場合は身の安全第一に、気をつけて回られてください。

 

 

 

 

 

 

唯一歩ける尾根筋(Bela Vista、Paraiso)

 

サンパウロで比較的治安が良い(それでも気をつけますが)のは尾根筋です。
特にBela Vistaという地域にショッピングモールやホテルなどが集中しています。
隈研吾氏設計のJapan House Sao Pauloもあり、観光客で賑わっていました。

 

 

THE隈研吾建築という感じ。

ラーメン・・・ではなく、ラーメンのどんぶりの展示が開かれていました。

 

サンパウロには美術館も多く、Paraiso地域にいくつかあります。
その中でもコンテンポラリーアートの美術館には眺めが良い屋上があります。
リオデジャネイロ同様、谷にある世界に思いを巡らせることができます。

 

 

気を引き締めて谷へ。



 

尾根筋と谷の間の世界をいく日本人街(Liberdade)

 

サンパウロに来たらどうしても行きたい・・・!
と思い、Uberを駆使してこのときだけ一人で向かったのが日本人街です。
UberとスタバのWi-Fiがなければ行って帰ってこれませんでした・・・感謝。

 

ブラジルは日本国外の最大の日系コミュニティがあり、今は150万人が在住とのこと。
そのうちの約2/3がサンパウロ州に住んでいると言われています。
それでも近年日系ブラジル人が減っていて、他のアジアの国のお店も多いです。

 

Liberdade駅近くに降り立ったところ、ブラジルとは思えない人混み!
日本の竹下通りや他のアジアの国の観光地のようでした。
駅から南下する形で散策を始めます。

 

 

日本らしい外観で有名なBradesco銀行からスタート。

小さい日本庭園もあれば・・・

巨大な鳥居もあります。この一年で唯一見かけた鳥居。


興味深かったのが、Bradesco銀行があるガウヴン・ブエノ通りはかなりの賑わい。
ですが、一本東に下ったグローリア通りは人が歩いてなく、暗めになります。
グローリア通りの方が高低差も少し低いのがポイントです。

ブラジルに移住した愛媛の人はどんな気持ちだったのだろうか。

中で日本語のテレビが流れていたヒロセ健康食品。

川好きとして日本が恋しくなったパート1、三重県橋。下は道路。

川好きとして日本が恋しくなったパート2。この石碑の感じが日本。

旅好きとして日本が恋しくなったパート3、藤本おみやげ店。


最後はブラジル日本移民史料館へ。
展示は移住初期、第二次世界大戦期、戦後期に分かれていました。
日本人または日系の観光客はほとんど見かけず、外国の方ばかりでした。
地球の反対側まで来て、色々な人種の中で生活を切り拓く苦労が胸を打ちます。
今も外国に住むのは大変ですが、当時の困難は計り知れません・・・

 

 

 

 

 

カオスな世界が広がる中心部(Se)

 

Liberdadeからほんの少し北上したところにあるSeがサンパウロの中心地です。
Seがあるのは地形図の「Sao」の辺り。
つまり本当に尾根筋と谷間の境目に位置しています。
有名なのがカテドラル・メトロポリターナで、頑張って友達とUberで訪れました。

 

 

美しい外観ですが治安が悪いので、写真はバスより。

目の前の広場はスリやホームレスが多く、かなり危険です。

カテドラルの中はとても美しく神聖ですが・・・

外の世界からは謎の爆発音も。Uberもカテドラルの中で待つように言われました。


歩くのは難しいですが、他にも美しい建築物は多く残されています。
Sala Sao Pauloというコンサートホールは天井が降りてくるような設計!
元々3階建ての駅にしようとしたものの大恐慌の資金不足で2階建てになったとのこと。

 

 

そして近くにはサンパウロ市営市場もあり、新鮮なフルーツを多く置いていました。
ガイドの方によるとこの市場も那覇のように暗渠上に建てられているとのことです。
今は隣にタマンドゥア川が流れています。

 

 

 

 

サンパウロキャットストリート(Sumare付近)

 

サンパウロ市営市場もそうですが、なんとサンパウロは暗渠の街だとのこと!
地上はカオスですが、地下には約300もの暗渠が埋まっているそうです。
たまたまBeco do Batmanという暗渠の観光スポットを訪れることができました。

 

 


そうなんです、まさかのここはサンパウロキャットストリートでした!
サンパウロはグラフィティが多いのですが、ここでは観光資源として活用しています。
観光客大勢で歩いても安全で、観光用暗渠のありがたみを感じました。

 

 

 

川沿いのファベーラ(Mooca付近)

 

最後に訪れたのが、サンパウロの尾根筋から離れた川沿い低地の地域です。
地形図のMoocaの下辺りにある学校を訪問させてもらうことができました。
尾根筋からバスで向かうのですが、景色がどんどん変わっていきます。

 

 

学校は川沿い低地のファベーラのコミュニティのために造られた学校でした。
劇場や体育館なども併設して、子どもたちに安全な場を提供しています。
サンパウロ市の縁にあり、隣の市がどんどん裕福になっている格差もありました。

 

学校はアートで溢れて、とても綺麗でした。

学校の教室から見えるのはファベーラの景色。

敷地のすぐ隣まで家が迫っています。




今回のサンパウロスリバチツアーはここまでになります!
サンパウロは想像よりずっと地形がダイナミックな都市でした。
そのダイナミックさが色々な人を惹きつけているのだと思います。
一方で地形が豊富なのに、治安の悪さで自由に徘徊できないのは人類の悲しみでした。
いつかサンパウロでスリバチツアーができるほど、社会が平穏になりますように。

 

今回は大学院のツアーなどを活用してなるべく安全な形で回っています。
スマホは公共の場で出さない、荷物は最小限に、団体で行動する。
観光する場合は身の安全第一に、気をつけて回られてください。

 

皆さんもサンパウロのスリバチを想像してみては?♡♡

 

 

 

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