地図子が多摩川に行くのは、
多摩川が調子が良くて、地図子が調子が悪いとき、
それか多摩川に桜が咲いて絶好調なときだ。
今手元にある一番古い写真は2012年の春。
春には幾度となく桜を見に行っているが、みんな暖かくなって幸せそうだ。
でも実際には2006年くらいから、
単純な好奇心から川沿いを歩いたり、たまにくよくよしながら歩いている。
嫌なことがあったな〜とか東京は人が多いな〜と思うと、
多摩川の上に広がる空は大きい。
多摩川に通い始めたときにはなかった武蔵小杉の摩天楼も、
街として広がって何か空から呼び起こしそうなときもあれば、
キュッとスマートにまとまった夜景になるときもある。
個人的にはスカッと晴れた多摩川が好きだが、
この天気に巡り会えるのはとてもラッキーな日。
「今日仕事がなかったら多摩川絶対爽やかだな〜」と見えない何かを恨むときもある。
でも多摩川だっていつも調子が良いわけじゃないから、大体こんな曇り空。
雨さえ降らなければ、川辺でぼーっとするのにはちょうど良い。
悩みがどんどん海の方へ流れていく。気がする。
一番至福なのは夕焼けだ。
人生80年生きたら29000回くらい夕焼けがやってくるはずなのに、
「今日も無事終わったな」とありがたく眺めたことって何回あるだろう。
朝焼けも同じくらいやってくるはずなのに、
地図子はカビゴン並みに睡眠を貪るのでこちらは一度も間に合ったことがない。
たまたま多摩川の近くに立ち寄れた日なんて最高だ。
普段のカメラを持ち歩いていなくても、スマホでついつい撮ってしまう。
1人じゃなくても、友達と来ても恋人と来ても家族と来ても楽しいよね。
もちろん川崎市民だったときは多摩川が調子が良い日も、
調子が悪い日も毎日電車に乗りながら様子を見ていた。
平日に釣りをしている人を見かけると「いい時間の使い方だな〜」と思う。
そう思われてるとはつゆにも気が付かないくらい、多摩川に夢中だろう。
思春期の頃に比べたら気持ちがジェットコースターのようにアップダウンするのは
だいぶ幼児向けくらいになってきたが、
それでもたまに自分と多摩川の調子を確認しに来たくなる。
多摩川は自分の心の鏡なのだ。
そんな多摩川で台風により悲しい想いをした人がいたら私も悲しい。
でも多摩川も生き物なのだと思う。調子が良いときもあるし、悪いときもある。
水位が人の準備と計算によってギリギリに保たれていたところに感動もしたけど、
すべて人間の思うようにはならないのだ。
ちょっと時間がかかるかもしれないけど、
多摩川も元気で、遊びに来る人も元気な姿を見せてくれるといいな。
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