日暮里駅は、2つの異なる顔を持つ。
私が人生で最初に日暮里に降り立った側、
そして今回自転車で出てきたのは、平地側である。
平地側は下町情緒で目線が低く、少し陰が落ちる中に、
突如ペデストリアンデッキがあり、
日暮里舎人ライナーの始発駅でもあり、
タワーマンションも建ち、と近未来化が進む。
しかし、台地側は全く別の駅なのだ。
この文章を書くまで同じ駅だということを忘れるくらい。
台地側へは電車を見下ろしながらもみじ橋を渡る。
青い空には、くっきりそびえ立つ、スカイツリー。
こちらには四季の草木が落ち着く、谷中霊園が広がっている。
家族で遥か遠くの人に想いを馳せる。
周りの建物もいつからか時代が止まっているようだ。
奥に行けば千駄木。根津。
かすかに文京区の香りがする。
様々な時代の風が吹く、それが日暮里。