ディープな駅、鶯谷である。
もちろん自転車の旅は真昼間に行われているのだが、
何となくきょろきょろしてしまう。
周りの人からしても、
「こいつは鶯谷に自転車で来て何やってるんだ」
と思っていることだろう。
上野から引き続き、鶯谷も一部台地の上にあり、
一部階段を下がった平地にある。
平地側から台地を見下ろすと、徳川歴代将軍15人のうち6人が眠る、
上野寛永寺が意味ありげに行き交う人々を見下ろす。
実は以前に鶯谷には何度か訪れたことがある。
特に1度タイ人の友達が母親と旅行に来て泊まっていたので会いに来たことがある。
おそらく上野に近いから予約したのだろうが、
「出歩くときは気を付けてね!」と夜2人を送り届けて、駅に戻る私の方が、
よっぽどビビッている。
ただ、鶯谷に対する一番の思い出は、なぜか六本木にある。
六本木で一度「米展」が行われていて、見に行ってみた。
その中のイベントの1つに、米粒に字を書いてみようというものがあった。
米粒に字を書くとなると、書きにくい字を書いてみたくなるのが人間である。
今考えれば「魑魅魍魎」のどれかでも書いてみれば良かったのだが、
なぜかそのときに思い付いたのが「鶯」である。
得意げに書いたが、確か下の「鳥」が少し潰れた気がする。
あの日、米に「鶯」と書けたことに満足して出てきた私を、
六本木ヒルズが見下ろしていたように、
自転車の旅中の私を上野寛永寺も優しく見下ろしていた。
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