皆さんこんばんは、地図子です。
今週のお題「100万円あったら」 になっていますが、100万円あったらどうします?
地図子は世界の川を巡る旅をしてみたいですね・・・!
ナイル川は制覇したので、ティグリス川とかミシシッピ川とか行ってみたいです。
そして他国にも井戸ポンプはあるのでしょうか・・・?
あ〜〜〜いつになったら海外旅行に行けるんだ!(オリンピックなんてやっている場合じゃない!)
そんな心を鎮めるために、今回も多摩川を歩くでございます。
前回から23区に入り、下流域の景色を楽しんでいます。
今回は下流域の丸子橋(B地点)から六郷橋(C地点)まで蛇行しながら歩きます。
水干から歩いてきて、河口までもう少し!れっつごー!
丸子の渡しと中原街道
青空にブルーが映える、地図子の一押し丸子橋からスタートです。
丸子橋は上流を東急東横線・目黒線、下流をJRと新幹線に挟まれています。
電車や新幹線に乗っているときに多摩川を越えるのも一つの楽しみですよね。
JRと新幹線の高架下を過ぎたあたりに、丸子の渡しの看板が残っています。
丸子橋が1934年に完成するまでこの渡しが使われていました。
ただ、現在の丸子橋からは400mほど下流に位置しています。
その謎を探るべくカシミール3Dを見てみると・・・
まず東急線に「まるこたまがわ」駅があった1927-1939年の地図では、中原街道が今とは違う位置に描かれています。
当時の中原街道と丸子の渡しの位置は一致していますね。
なぜ昔は中原街道がここを通っていたのか、地形図を見てみると・・・
赤い線が旧中原街道で、多摩川左岸の台地からの高低差が緩いところを通っています。
そのまま丸子の渡しで多摩川を渡り、今の川崎市へ。
武蔵小杉のときに見た、クランクの道に繋がっていました。
昔の人は地形を活かして街道を引いていたことがよく分かりますね。
低くなる川沿いの町
桜と武蔵小杉の摩天楼のコラボが素敵なガス橋緑地堤防二十一世紀桜並木を通ります。
春はとてもオススメな区間!
そうして辿り着いたのがガス橋です。
1931年に開通して未だに人や車だけでなく、下にガスも通しています。
多摩川のお隣に設置されている矢口ポンプ場まで出てきました。
この辺りは堤防沿いに大田区道主要第102号線が通っていますが、川と反対側の家屋は道路より低い場所に建てられています。
下流まで来ると、大雨を凌ぐ高低差がだいぶ少なくなってきました。
また、歩道橋に書いてある「古市」というのも気になります。
というのも反対岸の川崎市には古市場という地名があるからです。
これもカシミール3Dを見てみると、多摩川の蛇行跡の痕跡がありました。
古市場という地名が今の東京にも神奈川にも見られるのは同じ町だったのでしょう。
角度的に武蔵小杉の摩天楼が見えなくなったところで多摩川大橋の登場です。
写真を撮りそびれたのですが、矢口の渡しがあり、その代わりに架けられました。
矢口の渡し跡
新田義興が、矢口の渡しで延文三年(一三五八)討死したといわれるころの渡し場は、現在の新田神社付近であったと思われ、多摩川は、今より東へ大きく湾曲していたと考えられる。江戸時代に、平賀源内により戯作「神霊矢口の渡」が作られ、歌舞伎に上演されるに至り、この渡しは有名になった。渡し場は、流路の変遷と共に、その位置をいくたびか変え、この付近になったのは、江戸中期からであると考えられる。この渡しは、区内最後の渡船場として、多摩川大橋が完成する昭和二十四年(一九四九)まで利用された。
この多摩川大橋を下から見ると、陸との接合部が橋より古いように見えます。
実はこの橋は1945年に一度完成しているのですが、戦争で15日で焼失したそうです。
当時の橋は木製だったようなのでこの接合部とは関係ないと思いますが、橋も色々な歴史があることを感じます。
蛇行と川崎宿
この辺りから多摩川最後の大規模な蛇行に入ります。
まずは東京側に大きく食い込み、その跡に神奈川側に大きく食い込みます。
カーブの角度的に武蔵小杉の摩天楼が遠目に復活するのも面白いポイントです。
地図を見て歩くと分かるのが、食い込まれた側は川ギリギリまで建物が建ちます。
一方で、食い込んでいる側は大雨のときに水が溢れやすく、緑地となっています。
そう考えると川崎宿、そして今の川崎駅が栄える理由も分かるのではないでしょうか?
川崎駅付近は食い込まれている側であり、2回も蛇行して流れが遅くなっています。
だから六郷の渡しがあるし、川崎宿が多摩川の近くでも栄えたのでしょう。
今回の多摩川を歩く、はここまでになります!
下流は特に蛇行跡が多く残っていて、昔の街道や渡しを想像するのが楽しいです。
次回はついに左岸コンプリート!?
皆さんも地形を見ながら昔の多摩川に想いを馳せてみては?♡♡
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