品川は、新幹線が通る大ターミナルだが、難解なことがいくつかある。
1つ目に、品川駅は品川と付くのに品川区ではなく、港区に位置する。
2つ目に、品川より北品川の方が南にある。
この2点については、東海道品川宿はもともと品川区の北側の北品川近辺にあり、
現在の品川はそこを避けて更に北側に造られたからだそうだ。
そして3つ目に、大ターミナルでお店がたくさんありそうなのに、
キットカット抹茶味を置いているお店は1つもない。
今回はラオス人の友達が
東南アジア出身の学生向けのツアーに参加し、
品川プリンスホテルに宿泊しているというので、夜会いに行った。
シャンデリアが明るいロビーでふかふかのソファでに座り、友達を待っていると、
色々な東南アジアの国の学生が興奮しながらその日のツアーについて話している中、
友達が他のラオス人7-8人と一緒に現れた。
ツアーは楽しかったかどうか聞くと、東京を色々回った話をしてくれたが、
最後にその日が最終日なのでお土産を買いたいと言う。
「どんなお土産を探しているの?」と聞くと、
「MACCHA KIT KAT!」
との明るい返事。日本からのお土産3本の指に入る定番だ。
そういうわけで、7-8人の他のラオス人の子たちもわいわい連れて、
20時過ぎの品川へ繰り出す。
探すべくはもちろん、キットカット抹茶味だ。
まずは、品川駅の高輪口側のコンビニなどを探すが、
そもそもコンビニがあまりなく、
キットカット抹茶味のファミリーパックは見つからない。
次に、品川駅の駅ビルを探す。
東京駅は地下1階や1階に新幹線利用者用のお土産さんが多くあるが、
品川駅はコンビニしかない。そして抹茶味もない。
友達に他のお菓子はどうかと勧めてみるが、
「う~ん」とお菓子を手に取っては戻す。
そうこうしているうちにお店もだいぶ閉まってきた。
最後に、友達に、
「ごめん、品川にはキットカット抹茶味はないみたい。
今度会うときには探して、お土産として持って行ってあげるね。」
と申し訳なく伝えた。
すると友達は、
「そっか~。それは残念。
でもこのツアーで日本がとても素晴らしいと思ったから、
絶対また来るよ!そのときにキットカット抹茶味も買う!
ちなみに、この後渋谷にみんなで遊びに行こうと思うんだけど、
そこには抹茶味売ってるかな?」
おったまげー!!
さ、先に言っていただけると・・・
というわけで、最終的にラオス人10人弱を
ツアーガイドのように山手線の中に1人残らず誘導し、
終電まで遊ぶつもりなのを、終電1本前の電車の時間を念を押して伝えたのだった。
その後、友達は本当に半年間日本に留学に来たので、
学生向けのツアーで日本に好感を持ったか、
相当キットカット抹茶味をはまってしまったのだろう。
品川にキットカット抹茶味が置かれていないのは、
難解だが重要な意味があるようだ。