遂に東京では雪が降りましたね、地図子です!
地図子も嬉しくてお気に入りの長靴を履いて夜の雪を楽しんでみたのですが、
このブログを書いていると、雪が降っても
「マンホールの周りって全然雪が解けないな〜地球の熱?」とか、
「この角度の坂だと意外と雪が積もっていないな〜」とか、
地形的なことばかり考えてしまいますね!
地形のことを考えていると、何が起きても楽しいです♪
さあ、3回連続で「地図子、呑川を歩く」が続いていますが・・・
まだまだ続きます☆
今回はかなり楽しみにしていた洗足流れを追う散歩です!
・・・とは言っても、実は地図子この日かなり頭痛がひどかったのですが、
「もしかしたら血流が悪いだけで歩けば治るかも!?」
と、根拠がない自信を持ちました。何とかなるよね、れっつごー!
洗足流れの散歩のスタート地点Aは清水窪弁財天になります。
最寄りは東急目黒線の洗足駅か東急目黒線・大井町線の大岡山駅で、
弁財天自体は大田区北千束にありますが、道路の反対側は目黒区南です。
目黒区南側の方が高くなっていて、
少し低くなった大田区北千束との高低差から水が湧き出ています。
しっかり祀られていた清水窪弁財天は、東京の名湧水57選にも選ばれています。
近辺には4ヶ所ほど湧水があったようですが、現在まで残っているのは貴重ですね。
さて、清水窪弁財天にさよならを言って、
ここからは水の気分になって流れに身を任せて進みます。
というのも、流れ自体は暗渠っぽくはなく一見普通の道なのです。
どうして判別できるのかというと・・・
じゃん!
???
水の流れが下がってから上がっている?
いえいえ、実はこの道が流れなのではなく、
この写真で一番凹んでいるところを写真の右から左へずっと歩いていきます。
そう、清水窪弁財天からの流れは未だに完全なる凹地なのです。
少し進むと高台の横に出るのですが、
小学校を過ぎると東急目黒線の線路に当たり、
右に進むと坂を登って大岡山駅に到着します。
同じく坂になっている左方面に進み、線路の上に架かる清水窪歩道橋を渡ります。
線路の反対側に出ても見事に道が窪んでいるので、
一番凹んでいる道を選んで歩きます。
過去に水際へ降りるためにできたような階段が至るところにありました。
線路の反対側でもまあ凹地がすごい!
水が流れていたときは、両岸から「おーい!」と叫ぶ感じだったのでしょうか、
想像するだけでもわくわくします!
神楽坂でも坂は多く見ましたが、
両側絶壁のような凹地が残っているのは多摩川や東京湾が近い大田区ならでは。
ようやく凹地が広がる道に出てきました。
1本隣の道を確認してみても、急坂。
この急坂を南下すると、初めて洗足流れの水が現れます。
水が見えるようになると、もうここは洗足池公園です。
東京ではなく、どこか北欧に迷い込んだのではないかというくらい、
水面に映る夕焼けが美しいです。
洗足池は江戸城近辺が多い歌川広重の名所江戸百景の中にもしっかり残されています。
桜や紅葉も綺麗だそうですが、名所江戸百景は冬の景のようなので、
図らずもぴったりな時期でした♪
それにしても洗足池は自然の景色なので、他の絵にあるどの町並みよりも、
江戸時代の眺めが残っていて嬉しいです。
案内図があったので、こちらを見ながら左上から時計回りに行くと・・・
千束八幡神社
千束八幡神社はなんと860年に創建されているそうです。
源頼朝が洗足池に立ち寄った際に見かけた馬をモチーフとした
池月橋が前に、池月像が横にあります。
近くには洗足流れとは別の湧水がありました。
洗足池弁財天
洗足池に浮かぶ出島の中に、千束八幡神社とは別に洗足池弁財天があります。
赤い鳥居と社殿が池に映えて美しいです。
隣に清水窪弁財天からの水の流れを取り込んでいるような口があります。
日蓮宗妙福寺
いつ来ても緑の竹が生い茂っていて季節を感じさせない日蓮宗妙福寺です。
この中にあるのが、名所江戸百景にも描かれている日蓮上人袈裟掛けの松です。
看板を読むと、山梨県の身延山から現・茨城県の常陸国に向かった日蓮上人が、
松に袈裟をかけて洗足池で足を洗ったそうです。
そしてこの日蓮上人は先日地図子が大興奮した池上本門寺に向かう途中だったとか!
当時は洗足池から高台の上の池上本門寺は見えたのでしょうか。
凹地だから難しいのかな?
ちなみに近くにある勝海舟夫妻の墓近辺は現在工事中でした。
最初に水の流れを確認した地点の反対側にも、水を吸収する口を発見。
そこから振り返ると、中原街道に面した東急池上線の洗足池駅がありました。
駅を出て横断歩道を渡るとすぐに公園なのはいいですね〜。
洗足池公園の駅側にはテラスがあり、
その中では洗足流れに関するパンフレットが置かれていました。
頭痛は改善せず、更には日が暮れそうですが、こちらを参考にしながら、進みます。
洗足池駅の隣の線路下をくぐって反対側に出ると、
おっかなびっくり、この道は洗足池よりかなり低い位置にあります。
目黒区南で湧水が湧き出ていた台地から
水とともにどんどん低いところに流れてきたと思っていましたが、
中原街道までで洗足池として堰き止められた後、そこから水はもう一段階下ります。
地球が傾いて洗足池が中原街道から溢れ出したら、この辺りは水浸しですね。
ここから水は暗渠ではなく水路を流れるようになります。
途中にちょろちょろと流れる箇所があり、水路は徐々に埋まっていきました。
洗足流れの両脇は、流れより高くなっていてこちらも凹地だということが分かります。
今は楽勝で水路に降りることができるほど水深が浅いですが、
大雨が降ったら両脇から滝のように流れることでしょう。
両脇の坂のうち、進行方向左方向に少し寄り道します。
大田区立小池小学校を横目に、どんどん坂を登っていくと・・・
パンフレットにも載っている小池公園に辿り着きました。
洗足池公園を大池、小池公園を小池と称することがあるそうなのですが、
小池公園もまたイメージと違う・・・
かなり坂を登った割に、水の面積がしっかりあるというか、
公園というより立派な池ですね!
こちらも地球が傾いたら、坂の下の洗足流れあたりを水浸しにしそう。
それでは小池公園の水はどうやって洗足流れに達しているんだ・・・?
と小池公園を展望した道路の反対側を覗き込んでみると・・・
うふふふふふ・・・
頭痛でも思わず笑い声が漏れるような美しい暗渠が、家と家の間に挟まっていました。
ただただ暗渠でしかない。
暗渠の上は歩けないのですが、隣からちょっと撮影させていただく、変な女性24歳。
意外と時間がかかりましたが小池公園から帰還し、再び洗足流れ沿いを歩きます。
小池公園と逆側には荏原病院が立っている東雪谷の台地があり、
その台地を越えると以前歩いた呑川が流れているという凸凹地形になっています。
洗足流れも少し南に折れ、景色が少しずつ深くなっていきます。
洗足流れの名前を冠した公園を過ぎたが最後、
水はゆっくりと道路の下に潜っていき、暗渠になります。
夜が今にも始まりそうな中、いかにも暗渠っぽい道を進むと・・・
東雪谷5丁目の交差点に出てきました。
暗渠辿りここまでか・・・!と思いましたが、
雪谷山長慶寺の横にあっさりと暗渠の続きを発見。
もう月が美しいレベルで夜が更けてきました。
次に暗渠が途切れたところで、いよいよ水の流れを追うのが困難になります。
とりあえず東海道新幹線の下をくぐり、呑川まで歩き切ってみましたが、
洗足流れが呑川に流れ込むようなところは一切見当たらず・・・
そして頭痛もピークに達し、地図子散歩で殉死しそうなレベルになってきたので、
大田区が誇る明神湯の夜の姿を写真に収めて、洗足流れの巻はお開きです。
・・・って地図子、本当にそんなんでいいの!??
と謎の体育会系の先輩(誰)が脳内で喝を入れてきたので、
後日他の気になるスポットとともに最後だけもう一度確認してきました。
ちなみに頭痛は帰って「本当に死ぬ」と頭抱えながら寝て、
うとうと起きてブラタモリを見始めたらさーーーーーっと引いていきました。
そんなわけでリベンジ。
東海道新幹線の下をくぐったこの分岐で先日は右に進みましたが、
実は、古い神社がしれっと残る左が正解だったようです。
最後に本村橋で呑川と合流し、橋を越えて後ろを振り返ると・・・
圧倒的に流れていました。
普段晴れが続いているときに歩くことが多いからか、
こんなに支流がごうごう滝のように合流しているところを見ることができたのは、
というわけでここまでが地図子@洗足流れになります!
洗足流れは住宅街の中に今までの地形がしっかりと残っていたので、
水の気分になりながら追いかけることができて楽しかったです。
名所江戸百景の景色がそのまま残る洗足池公園は今後マイブームになりそうです。
最後の気になるスポットも後日紹介できればと思います!
皆さんも水の気分になりながら洗足流れに身を任せてみては?♡♡