ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

地図子、渋谷川(古川)を歩く -3 渋谷ストリームから東京湾まで-

皆さんこんにちは、地図子です。
最近このブログを書くために渋谷川のことについて考えすぎて、
遂に2020年3月に営業を終了する東急東横店が夢に出てきてしまいました。
地図子の頭の中は新海誠監督の作品並みに、夢と現の境界が曖昧です。

地図子の夢なのか?現なのか?なモロッコ水紀行を読まれたい方は下のサイトから!

 

chibachizu.base.shop

 

さて、渋谷川を水源から河口まで気合いを入れて歩く!の第3弾。
渋谷駅周辺で遂に暗渠区間から脱し、開渠区間に入ります。

 

開渠区間とはいえ、
意外と渋谷川がどこを通っているのかご存知の方は少ないのではないでしょうか?
実は恵比寿、麻布十番、芝、竹芝と東京屈指のオシャレタウンを通過するのです。
渋谷区港区と一見煌びやかそうですが、歩いてみると結構ディープ!?
川目線で見た渋谷区・港区を体感しに、れっつごー!

 

 

 

 

 

恵比寿でバラックの時代を感じる

 

今回の渋谷川を歩くは渋谷駅からスタートです。
渋谷駅近辺で水が流れているところといえば、去年の9月に開業した渋谷ストリーム!
施工を開始するまでは、すごく暗い路地裏を流れる川だったイメージなのですが、
今では右岸はすっかりオシャレな雰囲気になりました。(左岸はまだ渋い)
欅坂46サイレントマジョリティーのPVは、開発中の渋谷ストリームで撮られています。

 

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暗渠から開渠になる渋谷川。中が気になります。

 

渋谷ストリームより先の渋谷川は結構開発が進んでいるのですが、
いかんせん横断歩道が川からずれたところにあって散歩しづらいです。

 

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ここに横断歩道がほしい。

 

渋谷川の右岸沿いを歩けなくなる先に、
渋谷ストリームより認知度が劣る渋谷ブリッジが登場します。
渋谷の周りでも特に暗いイメージの渋谷ー恵比寿間ですが、ここも例外ではありません。
東横線の線路跡を活かしていて、渋谷ストリームと同時期に開業していますがガラガラ・・・

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渋谷と恵比寿の間でもあり、東急電鉄がテコ入れしても未だにガラガラなこの区間
実はお散歩マニアにとって面白い場所がたくさんあります。
まずは渋谷と恵比寿の間に団地!そして隣にはバスもたくさん。
この団地は東京都交通局の職員社宅だそうです。通勤にもお出かけにも便利!

 

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恵比寿に近づくにつれて、東京都は思えないほど川沿いの風景は荒っぽくなります。
渋谷川から少し離れた坂の上に、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館があり、
6月には渋谷川の写真の展示をしていたのですが、
渋谷川の護岸を改修した昭和6年の写真・・・にほぼそっくりそのままです。
これがオシャレタウン渋谷と恵比寿の間!・・・とは到底思えません。

 

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恵比寿駅を過ぎると、渋谷川は広尾方面に近付きます。
そしてF地点の天現寺橋交差点付近で、やっと港区に突入です。
港区では「古川」と名前まで変えて、港区女子(?)にステップアップ・・・!

 

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麻布十番で川が削った崖を感じる

 

港区の古川に入って一番驚いたことは・・・

 

ホームレスの方の仮住まいがとても多い!
ちょうど古川の上を高速道路が走るので屋根があるからなのかもしれないですが、
煌びやかな港区のイメージとは違って、歩かないと分からないものです。
少し南下すればこの間ブラタモリで取り上げられていた白金の三光寺坂だというのに!

 

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古川は港区で人工的に曲げられたのではないか、というくらい不自然に
2度も90度の角度で曲がっています。
1度目は白金高輪駅近辺で、2度目は麻布十番駅のすぐそばです。
ただし、3Dカシミールで見ると1896年の古地図でも同じ川跡であり、
かつ地形図で見ても魚藍坂や慶應義塾大学が高くなって水の流れを塞いでいるので、
自然発生的にこの角度になったのだと思われます。

 

せっかくなので慶應義塾大学の台地と渋谷川の間にある、
G地点付近の三田2丁目の味わい深い街並みを楽しんできました。

 

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階段のお隣は銭湯の建物が残っています。

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芝・竹芝で海の香りを感じる

 

そろそろ足が棒になってきましたが、麻布十番の90°の角度を曲がればラストスパート!
慶應義塾大学の台地を抜けたところで、道路も平坦で広々としてきました。
この辺りでやっと東京タワーも見えて、港区らしい風景です。

 

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最後に緑が見えてきた、と思ったら芝公園に入りました。
芝公園ではテニスコートと野球場越しに古川沿いを歩きます。

 

芝を抜けると、懐かしい川沿いの風景が登場しました。
名所日本百景にも描かれている金杉橋付近には、船問屋が多く残っています。
半年前に歩いた目黒川の河口を思い出す、東京の河口らしい風景です。

 

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金杉橋を過ぎれば残りはわずか!
浜松町駅横のJRのガードレール下をくぐって、来し方を眺めます。

 

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渋谷川(古川)感動のフィナーレはH地点の竹芝ふ頭!
新宿御苑から始まり、渋谷ストリームや港区のコンクリートジャングルを歩いたのに、
最後広々とした東京湾に出てくることができて感動します。
歩き終わるのを待っていたかのように、ここで雨が降り始めました。

 

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さあ竹芝ふ頭からどうやって家に帰ろう、と考えていると浴衣姿の大集団が。
そういえば竹芝から夏季限定の納涼船に乗れるのでした!
最近浴衣着て乗ってなさすぎて忘れていました・・・
最初から最後まで若者と縁が深い渋谷川(古川)です。

 

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今回の渋谷川を歩く、はここまでになります。
新宿御苑、表参道、キャットストリート、渋谷、恵比寿、麻布、竹芝など
東京きってのオシャレスポットを流れている渋谷川


なかなか水源から河口までをすべて歩く機会はありませんでしたが、
渋谷川の過去の水の流れが今の東京の人の流れを作っているのかも?と思えるほど、
多彩な東京を見ることができるプチ冒険でした。
まだまだ開発も進んでいて、今後もより盛り上がるかもしれませんね!

 

皆さんも渋谷川を水源から河口まで歩いて、東京を川観点から体感してみては?♡♡

 

 

 

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渋谷川が刻んだ微地形についての詳細については、
「天気の子」のロケハン協力としてもご活躍されている内田宗治さんの本もどうぞ♪

 

 

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今までの渋谷川を歩く、はこちらから↓

 

chizuchizuko.hatenablog.com

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