10月も終わりますね、地図子です。
日本も秋らしくなってきたでしょうか。
ボストンは早くも紅葉が終わりそうで、冬の寒さが恐ろしいです・・・
今回はボストンに住んでいないと行かないような水辺の観光スポットに挑戦!
Google Mapを見ていて気になっていたこちらに行ってきました。
その名も・・・Metropolitan Waterworks Museumです。
Waterworks=給水場とのことなので、東京でいう東京都水道歴史館でしょうか。
隣にある貯水池や、「ヒル」がついている地名も気になります。
ボストンに来てわざわざ水道歴史館に行く日本人は少ないと思いますが、れっつごー!
チェストナット・ヒル貯水池からスタート!
まずはチェストナット・ヒル貯水池を訪れます。
この貯水池は電車でもバスでも辿り着けますが、地図子はバスで東側の水門に到着。
池の周りは堤防に囲まれていて、水門も高いところにそびえ立っています。
堤防を上がり、池の水面とご対面です。
池の周りはランニングコースになっていて、この日も多くの人が走っていました。
奥にはボストン・カレッジのゴシック様式の建物が少し見えて華やかです。
1/4周回って、南側の水門に到着しました。
ここを下って道路を渡ったところに、目的地の博物館があります。
全然横断歩道が見当たらないので、車に引かれないように気をつけながら渡ります。
すると Metropolitan Waterworks Museum もなんと素敵な建物!
こちらはリチャードソン・ロマネスク様式という19世紀の建築でした。
この日一番乗りのお客さんとして、中に潜入しましょう。
いざ博物館へ潜入!
さあ、博物館に入りましょう。
博物館の中は1階に受付(入場料無料)、2階に展示室があります。
地図子が訪れたときは2階では1872年のボストン大火の特別展示が開かれていました。
これだけ・・・?ではなく、一番見応えがあるのが蒸気ポンプの常設展示です。
朝一で入ったときに、15分後に無料の解説が始まるからおいでと誘ってもらいました。
蒸気ポンプを見ているだけだとなかなか分からないので、英語の解説を聞きます。
この建物は1887年に貯水池の水を標高が高い住宅地に送るために建設されたとのこと。
ということをすべてお姉さんに説明してもらいました!
当たり前ですけど、細かい年号や人の名前をちゃんと覚えていてすごい・・・
これだけの説明はしていただかないと分からないので、感謝です。
ボストンの上下水道の歴史と他の観光スポットへ!
産業革命による工場排水と市街地の拡大で4種類のポンプを使っていたボストンの街。
1970年代までこの建物が使われていたとは、割と最近ですね・・・
今のボストンの水がどこから来ているのかも説明してもらいました。
今のボストンの水はマサチューセッツ州の西側から引いてきています。
1940年代に東京の小河内ダムと同じ、クオビン湖のダムが完成しました。
・・・なのですが、ボストンの街までパイプが繋がったのが70年代だそうです。
クオビン湖も小河内ダム同様に村を沈めたとのことでした。
ボストンの水源はいくつかあり、ワチューセッツ貯水池もその一つ。
実は地図子は8月に、大学院の仲間とここにハイキングに行っていました!
冬はボストン最寄りのスキー場になるらしく、北海道のような眺め。
そんなわけでアメリカの水の引き方は壮大だな〜と思っていたのですが・・・
驚いたのは、この上下水道は私が住んでいるところには適用されていないとのこと!
あれ!?!?
というのも私が住んでいるのはチャールズ川左岸のケンブリッジ。
今回の上下水道は右岸のボストン市街地の水道システムなんだそうです。
川を挟むだけなのに、ケンブリッジの水道システムはまったく別物。
ホッブズ・ブルックやフレッシュ・ポンドなど4ヶ所に貯水しているそうです。
今回のボストン(とケンブリッジ)の上下水道の歴史はここまでになります。
ボストンが最近まで蒸気ポンプを使っていたこと、壮大な土地から取水していること、
そして何よりチャールズ川の挟むだけで水の管理体制が違うことが驚きでした。
もし水マニアの方がボストンに来られたら、ぜひ英語で解説を聞いてみてください。
あなたもボストンの上下水道の歴史に想いを馳せてみては・・・?♡♡
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