皆さんこんばんは、地図子です。
6月になって本格的な梅雨シーズンになってきましたね!
梅雨なのにも関わらず、この時期になんと傘を持っていかなったのが、
地図子@平瀬川です。
旧流路探索から中之橋に戻ってきたら、だいぶ空色が怪しくなってきましたね。
去年、東京スリバチ学会の東武練馬フィールドワークで土砂降りを経験してから、
傘・レインコート・レインブーツなどを一通り揃えたのですが、
この日はなぜ?1つも持っていません⭐︎
地図子は果たして平瀬川の水源まで辿り着けるのでしょうか・・・?
6月の雲と闘いながら、れっつごー!
平らという概念
平瀬川はこの後川崎市宮前区、そして一部川崎市多摩区・麻生区を流れていきます。
川崎市なんて川崎駅しか行ったことないよ、という方。
ええ、元川崎市民の私でも、平瀬川沿いはほとんど歩いたことがありません。
そんな中、宮前区が発行しているこんな歴史ガイドを発見!
この中の地図のうち、長尾→平→菅生→王禅寺道に平瀬川が現れます。
歴史ガイドを片手に、ブログ上で平瀬川沿いを歩いてみます。
中之橋を過ぎると、平瀬川は両側ともに山に囲まれます。
そのうち、左岸側に見えるのが緑ヶ丘霊園です。
緑ヶ丘霊園には小学生のとき初めて電車で遠足に行って、楽しかった記憶があります。
ところが後日家族でもう一度行ったら、お墓ばかりで子ども心に怖かったのです。
改めて見ると緑ヶ丘霊園付近は地形が凸凹で谷戸が多いので、
行く場所によって雰囲気が違ったのだろうな〜と思います。
緑ヶ丘霊園の山の横を通り過ぎると、今度は「平」という地名に入ります。
地図子、矢上川を歩く -2 江川との合流地点から水源まで- のときも思いましたが、
「平」や「宮前平」と付いている割に、全然平らじゃないんですよね。
でも思ったんです。
「平」なんて地名、多摩川沿いの本当に低地につければいいのにと思うのですが、
川沿いの低地だと起伏がないので比較して「平ら」だとは思わないのかも。
「平」も「宮前平」も山の中の平瀬川・矢上川沿いをそれぞれ指していて、
山と比較したときに川沿いの土地は平らだからこのような名前なのかもしれません。
↑川崎市も地名の由来を紹介していますが、やはり平瀬川沿いがなだらかだからという説も・・・!
ちなみにさっきの宮前歴史ガイドの「平」の地図を見てみると、
明治18年の流路と平成21年の流路を比較した地図が載っています。
何気なくあるパシオス宮前店の裏が旧流路だったりするので、要チェックです。
平瀬川デルタから水源へ
さて、ズンズン進みます。
平を過ぎると、今度は左岸は生田緑地・枡形山、右岸は初山になります。
初山の反対側はもうすぐ矢上川の水源!
平瀬川沿いが徐々に緑に溢れてきたところで、平瀬川デルタに来ました。
平瀬川は左の本流と右の支流がD地点で合流しています。
あなたはどちらの流れを選ぶ・・・?
まず上流方面を見たときに向かって左の平瀬川本流を進みます。
平瀬川にも鴨川や恩田川を思い出す、飛び石をありました。嬉しいな〜。
飛び石を見かけたら、子ども心を思い出して飛ぶしかないよね?
平瀬川の本流は、このトンネルからは地下を通って遡れなくなります。
このトンネルの脇にはビワの木があり、なにやら張り紙が。
「ビワを摘むな」かと思いきや、「ビワの実を摘むのは、1日2-3個まで」だそう。
めちゃくちゃ太っ腹だな、宮前区!
平瀬川の水源1つ目である、水沢の森菅生緑地に到着です。
もう少し時期が遅かったら完全に蚊にやられまくっている森ですね。
その中に地図子が大好きなあれが・・・
水沢井が残っていました。
自然の井戸ではなく、地下50mから1分間に25mlの水をモーターで汲み上げています。
時間も決まっていて、この日の水はもう汲み上げ終わっていました・・・残念。
水沢緑地は水源地だけあってなかなかアップダウンが激しい。
疲れたので、ちょうど見つけたバスを使って平瀬川デルタまで戻ります。
諦めずにもう1つの水源へ
問題はここから。
支流の水源を目指すのですが、実は平瀬川は本流より支流の方が長いのです。
そしてここにきて、傘なし・レインコートなし・レインブーツなし三重苦の地図子に、
容赦無く雨が襲いかかってきました・・・!
こんなときどうするか?
東武練馬で得た知恵を発揮するべく、コンビニでビニールのレインポンチョをゲット!
鞄や服は濡れなくなりましたが、顔は引き続きビショビショ。
そしてフードを被ると透明のお化けのようなので、確実に平瀬川の霊です。
近隣住民の皆さん、お詫び申し上げます。
そんな平瀬川の霊がどこに出てきたかというと、
今年はコロナで大変だったであろう、聖マリアンナ医科大学です。
思い返せば昔から放浪癖があった地図子、
一度登戸駅から生田駅まで地図を見ずに歩こう!とチャレンジしたはいいものの、
向ヶ丘遊園駅から生田駅の間で南側を歩くと全然線路沿いを歩けず地獄に突入。
遠く離れた聖マリアンナ医科大学まで迷い込み、泣きそうになった記憶があります。
(後で地図を見たら、北側の津久井道を歩けば一瞬で着いたんですね)
川沿いを全然歩けない、日が落ちてきた、眼鏡に雨粒をつけた平瀬川の霊、
という三重苦を抱えながら水源を目指します。
途中の諏訪社、かっこいいけど屋根はありません。(目から雨が・・・)
平瀬川の支流はどんどん痩せ細り・・・
平瀬川の水源域である、B''地点にやっと到着できました。
水の流れは残っていませんが、崖下の土地が畑になっています。
この辺りの雨は、平瀬川を通って山の下を潜って、多摩川に流れていくのですね。
平瀬川を歩く、はここまでなのですが、帰ろうとするとなんか見たことある・・・
実は1km離れたところに早渕川水源の美しが丘西早渕台公園があって、
どちらのときも平瀬川沿いを通る溝の口駅行きのバスで帰ったのです。
なので、多摩川水系の平瀬川と鶴見川水系の早渕川・矢上川の水域はとても近く、
田園調布学園大学辺りが分水嶺になるのかな〜と思うのですが、
宮前歴史ガイドを読むと、平瀬川が溝の口を通る旧流路を流れていたときは、
最終的には鶴見川に流れ込んでいたとのこと。
そうなると昔はこの辺りの雨は全部鶴見川に流れ込む姉妹だったんですね。
今は人工的に多摩川の水と鶴見川の水に分けられてしまいました。
水の流れは本当に奥が深いです・・・!
そういうわけで平瀬川を歩く、はここまでになります。
流路変更があったことで、山登りありのエキサイティングな川歩きでした。
霊にならないように、6月の散歩中は傘・レインコート・レインブーツをお忘れなく!
皆さんも雨を楽しみながら、平瀬川を歩いてみては?♡♡