ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

ブラ地図子 -長崎 後編-

急に涼しくなってきましたね、地図子です。
夏の記憶をまだまだ引きずりつつ、謎を解き明かし続けた前回に引き続き長崎です。
「長崎の特徴といえば?」で間違いなく挙がる「階段!」をテーマにぶらぶらします。

 

ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉

ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉

 

 

 

 

 

グラバー園までに一山越える

 

前回は出島やその北にある「長い岬」を歩いていましたが、
そこからもう1つの長崎の名所であるグラバー園を目指します。

 

グラバー園といえば、貿易業を行いつつ開国直後の日本人の留学を支援した、
スコットランド人のグラバーが建てた洋館です。
横浜の山手西洋館、神戸の異人館のような国際的な港町ならではの風景が広がります。


このグラバー、五代友厚と縁が深いというのは連続テレビ小説「あさが来た」を
観ていた身としてはかなり胸熱。(あさは五代様と結婚するのだと期待していたのに・・・!)

 

 

 

 

ですが!この記事でご紹介するのはグラバー園そのものではなく、
グラバー園周辺の素敵な坂道です。
まずは出島方面から歩いてくると通ることができる、オランダ坂です。

 

 

オランダ坂の周辺は旧居留地時代の趣を残すエリアで、
日本で最初の女学校である活水学院など洋風の建物が立ち並びます。
長崎県代表として今年の甲子園で戦った海星高等学校もこのエリアにありました。
毎日このキツい坂でトレーニングして強くなったのでしょうか・・・?

 

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オランダ坂通りは路面電車石橋駅付近でも最後坂になります。
石垣と坂のセットがなんとも高貴な港町の雰囲気を醸し出しています。

 

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石橋駅という交差点名のところに来ると、なんと分かりやすく橋跡が残っていました。
石「橋」に橋跡。これは明らかに・・・

 

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暗渠サイン!
石橋交差点は実は不自然にボコッと盛り上がっているのですが、
ここの下に以前の「石橋」こと大浦橋が残っているそうです。
般ピー地図子はタモリさんのように地下に潜入して見ることができないため、
見えない川や橋を心の目で発見する想像力が問われます。

 

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グラバー園へ上る階段

 

石橋駅に到着すると、そこはもうグラバー園の麓です。
素敵な港の景色を見るために、乗り越えないといけない高低差はなんと・・・70m!
灼熱の太陽が照りつける中、ぐっと気合いを入れると・・・

 

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グラバースカイロードたるものがありました。
このエスカレーターはグラバー園への観光客だけでなく、地元の方も利用されるそう。


でも地図子よ・・・
せっかく階段の街長崎に来たのに、文明の利器エレベーターに安住していていいのか?
地図子が選ぶのはもちろん・・・

 

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グラバースカイロードの隣にある相生地獄坂です。
「すぐ隣にエレベーターがあるのに、なぜこの暑さの中階段を登っているのだろう?」
と、隣には悟りを開こうとしている相方さん。
その答えは・・・顔から汗をダラダラと流しながら登り、振り返るとこの絶景!
この景色と確かに登った感触、のために地図子・地図男は歩くのです。

 

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このようにグラバー園まではグラバースカイロードがあるので楽ですが、
実際に長崎に住んでいる人ほとんどが何かしらの階段を日常で使っているのです。
わざわざ相生地獄坂を歩くと、長崎の地元の方の気分が味わえますね。
昔から高台の上は『国分寺崖線を歩く』然り、眺望や日当たりが良くて人気ですが、
高齢化社会現代日本では買い物や引越しはどうしているんだろう?ということが気になります。

 

 

 

グラバー園から下る階段

 

グラバー園はちょろりと観光したのですが、
なんと現在メインの旧グラバー住宅は工事中!
ということで中の自由亭喫茶亭で涼ませてもらった後は、早々にさらばグラバー園

 

 

グラバー園から北側は観光ゾーンでよく訪れますが、
西側や南側は観光客はあまり行く機会はないのではないでしょうか。
でもさすがは長崎!生活に根付いた素敵な階段がたくさんあります。

 

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踊り場で本当に踊れそう、な素敵な階段。


その中でも今回のお目当てはドンドン坂です。
角を曲がって坂とご対面すると・・・THE港町な眺め!
ゆずの「夏色」の歌詞を思い出すかのような爽快感です。

 

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ブラタモリではこの急傾斜でも水が下まで流れるように、
坂の隣の側溝が坂の上部は緩め、下部はシャープに作られていると紹介していました。
坂の街ならではの工夫が垣間見られます。

 

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階段の上部は緩め。

 

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下部はシャープになってウォータースライダーのよう。

 

坂を下り終わって来し方を見上げる景色も最高です。少し沖縄のよう。
坂の上の世界と下の海の世界を繋ぐ秘密の通路です。

 

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今回はオランダ坂とドンドン坂をメインで楽しみましたが、
長崎は一生散歩に困らないくらい階段や坂で溢れていました。
普通に観光していたら暑くて体力が奪われる階段や坂でも、
地形的観点から見ると愛しさが湧いてくるので不思議です。


 

 

おまけ:階段づくしの世界三大夜景

 

長崎中すべての階段や坂を上り下りすることはできませんが、
高低差尽くしの街を展望できるスポットに最後はやってきました。
東京三大夜景・世界三大夜景をどちらも制覇している稲佐山展望台です。

 

日の入りの1時間前くらいから待機していましたが、
その時間はその時間で空が淡い色に染まってロマンチックです。
上から見ると、海をぐるっと建物が囲み、
山の上の方まで建物が覆っている地域もあるのが分かります。

 

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そして日が落ちるとお月様が出てきて、夜景タイムになります。
長崎の夜景は上流部分の幅が細く、下流に向けて太くなっていくことから、
鶴に例えられることが多いみたいです。

 

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今回のブラ地図子@長崎はここまでになります。
階段や坂も普段歩いていると大変ですが、
「この街はどのような地形なんだろう?」と問い直してみると別世界に見えますね。
地形目線で観光すると、長崎は何度来ても飽きなさそうです。

 

この夏のブラ地図子は長崎でおしまいか・・・と思われましたが、
あのドンドン坂の眩しい青空の数日後にはなんと台風が上陸・・・!
さあ、どうする地図子?ということで次回の記事をお送りします。

 

皆さんもイチオシの階段や坂を求めて、長崎をぶらぶら歩いてみませんか?♡♡