「魅力」ってなんだろう。
Googleで検索すると「人の気持ちを引きつけて夢中にさせる力」らしい。
好きな人に例えたら、イケメン・美人とか、話が面白いとか、優しいとか・・・?
なぜこんなことを考えているのかというと、今回のブラ地図子の舞台が・・・
水戸だからです。
水戸といえば、あの話は避けて通れない・・・
現在6年連続で都道府県魅力度ランキング最下位という
あまりにも不名誉な記録を更新中の茨城県の県庁所在地です。
そもそも魅力度ランキングって何を測るんだろうと思って調べたところ、
外から見た認知度、観光意欲度、居住意欲度、情報接触経路など84項目、
出身者から見た愛着度、自慢度、自慢できる地域資源など26項目が対象だそう。
確かに1位の北海道なんかは、海産物!壮大な自然!雪!など、
住んだことがなくてもワクワクするものをたくさん思い出せる「魅力」があります。
でも「魅力的」でなければ良くないのか?みたいな疑問を呈してくるのが、
この水戸の回でした。
確かに水戸と聞いて何かを真っ先に思い出せる人は多くない気がします。
偕楽園が思い出せればかなりいい線かも・・・。
だけどブラタモリの水戸の回では、ある種の「芯」も感じました。
その「芯」について、実際に水戸を訪れて考えてみたいと思います。
れっつごー!
水戸の「芯」の正体
今回のブラ地図子では、まずは水戸駅周辺を回ります。
水戸は街としては珍しく昔の中心(水戸城)と今の中心(水戸駅)が隣接しています。
JR水郡線が水戸城のお堀の中を通っているのを観察しながら進むと・・・
茨城県立水戸第一高等学校に到着しました。
実は水戸城跡にはこれだけではなく、茨城県立水戸第三高等学校や
他校の生徒との恋愛も生まれやすかったりするのでしょうか・・・?
水戸第一高等学校には観光ゾーンが設けられており、
こちらの薬医門は地図子のような般ピーでも見学させていただくことができます。
安土桃山時代の門を財政難だった水戸藩がそのまま残したそうです。
そして現代では江戸時代に徳川頼房が造った堀を鉄道に、
水戸城の跡地を様々な学校に替えてそのまま有効活用しています。
学校は実はこれだけではありません。
茨城大学教育学部附属小学校の対面には、江戸時代の藩校である弘道館があります。
弘道館建学の精神を綴った、徳川斉昭直筆の掛け軸も残されています。
250年かかって完成した『大日本史』も展示されています。
水戸黄門はテレビを点けたらたまたま流れていた程度でしか見たことがないのですが、
よくよく考えると藩主である徳川光圀が日本中を歩き回るのは非現実的な話です。
でも『大日本史』を書くために派遣された儒学者たちが歩き回っていたと考えると、
水戸黄門が色々な場所を回っていたという伝説が生まれるのも納得です。
当時も今も噂はすぐ広まるものなのですね。
ブラタモリでは、
水戸藩は「あるものを有効活用」する精神を大事にしていたと放送されていました。
賢いのですが、確かに「魅力的」かというとちょっと華がないですよね。
でも最も注目するべき点は、
水戸藩は「教育」に対して限られた財源をつぎ込んでいたということです。
この「芯」は観光客が「水戸」と聞いてパッと思い浮かべることではないですが、
水戸に住む人にとっては非常に実用的で大切です。
そしてこの精神は今でもつくばの研究学園計画などに引き継がれていると感じます。
「芯」の見せ方
もし「教育」が水戸、ひいては茨城県の「芯」なのだとしたら、
そこが「魅力」になりうるのではないのか?
けれども現在「教育」と言って思い出す都道府県は、
ISAKや風越学園の話題が上がっている長野県とかかな〜?と考えたり。
「芯」があってもそれが「魅力」になるためには他人からの認知が必要で、
そのためには「見せ方」も大事になってくるのかもしれません。
「見せ方」に対する考え方が水戸っぽいな〜とクスッと笑ってしまったのが、
水戸でおそらく一番有名であり、日本三名園の1つの偕楽園です。
陰陽の世界を通して「一張一弛」の精神を伝えています。
ブラタモリでもタモリさんがまずは隂の世界を竹林で味わってから、
陽の世界へバッと飛び出していくという流れでした。
地図子も早速JR常磐線の偕楽園駅、または駐車場から坂を登っていきます。
なんか暗いぞ、これが隂の世界かしら・・・
門を1つ、そして2つくぐったら陽の世界・・・
・・・ってあれ???
地図子、隂の世界を通ってそのまま
偕楽園の外に出てきてしまいました!
何が起きた?
なんと偕楽園、駅や駐車場が低地にあるのでほとんどの人はそこから入るのですが、
そこから入ってしまうと高台にある表門は出口扱い!
タモリさんは
「ほとんどの人は表門に気付かないで『あれ?竹林で終わり?』と思うわけだ」
とおっしゃっていましたが、
駅や駐車場から表門から回る導線が引かれていないという方が正しいです。
これはすごくもったいない気がしました・・・
あの竹林の隂の世界から入って静けさを楽しむからこそささやかな梅が際立つのに、
梅が最初だとインパクトにも欠けるし、徐々に後窄みです。
表門近くは住宅街だったので広い土地が確保できないのかもしれないですが、
駅や駐車場から外を回って表門に入るための導線があるといいのにと思いました。
入り直してやっと梅を見ることができました。
梅林も高台にあって、さすが陽の世界、開放的な雰囲気です。
地図子が行ったときは早めだったので、3月上旬が見事だと思います。
「あるものを有効活用」する水戸、偕楽園もしっかり千波湖を借景していました。
雲と梅の中で霞んで、アンニュイな雰囲気です。
売りである梅園をすぐ見せるとしたら、今の駅や駐車場の位置は実用的なのかな・・・
少しもやもやしながら、最終目的地へ向かいます。
「芯」って街歩きのようなことかもしれない
最後に訪れたのは、徳川光圀が水戸の街に水を供給するために造った笠原水道です。
水戸城から3kmほど南から引いてきていました。
蛇口をひねると、今でも水がじゃあじゃあ流れ出ます。
蛇口のすぐ裏は高台で、この上に笠原不動尊、更に上に水戸神社が鎮座しています。
水戸神社まで上がると、そこは完全にカラスの秘密の隠れ家でした・・・
緑地の中で水を辿っていくと、周りは完全な湿地になります。
少し北欧らしい水辺を歩いていくと・・・
公園の中に笠原水道の展示物が残されていました。
神田上水や玉川上水は水が漏れないようにしっかり造られていたのに対し、
笠原水道は湿地帯の水をより多く集めるために、少し隙間があるような造りです。
そしてここが水戸のいいところ、笠原水道がまだ実際に地面に埋まっているらしい!
柵で覆われた展示物だけではなく、実物を見て触ってみたいですよね。
さあ、どこにあるのか・・・?
タモリさんたちが歩いたと思われる小橋は閉鎖されていたので、
周りを必死にぐるぐると歩き回ります。
落ち葉の中へ目を凝らしますが、これは土なのか・・・石なのか・・・
はっ!!!
これかな?
これが地図子が見ることができた、一番笠原水道らしい石でした。
ほぼ地面と同化していますが、周りで欠けていた石は軽めでした。
やはり見世物だけではなく、現実に使われていたものを発見できると嬉しいですね!
ときて、水戸の「芯」は地図子の街歩きと似ているのかなとふと思いました。
水戸は観光地としてすごく有名なわけでもないし、
控えめに言ってもそんなにインスタ映えもしません(笑)
でもなんだかとっても実用的なのです。
教育施設といい、偕楽園の駅や駐車場といい、笠原水道の残し方といい、
綺麗に見せられているかというより、実際に使えるかということが大事なのです。
それが人の気持ちを引きつける「魅力」かと言われると測りきれないのですが、
もしかしたら長い付き合いには大切な「実用性」が備わっているのかもしれません。
地図子も茨城県はまだまだ回りきれてなく、言語化するのが難しいのですが、
なかなか見えない可能性を秘めている気がします。
皆さんも都道府県魅力度ランキング最下位の県で、
あなたにしか見えない良さを発見してみませんか?♡♡
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