ふと思い立って、プチ冒険

私は鉄子ではなく、地図子です

山手線二十九景 -2 代々木-

代々木では、トンネルをくぐると別世界が広がる。

 

 

 

 

 

 

 

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新宿と原宿というきらびやかな街の間に挟まれ、

世界と世界をひっそりと繋げる、どこにもあらずな空間だ。

 

 

 

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地図子にとって、代々木のイメージというと「洋書」だ。

 

 

 

東京の隅々まで洋書を探し回った時期があったが、

代々木駅と新宿駅の間の紀伊國屋書店が一番品数が多かったのだ。

 

 

 

 

代々木駅の古びたホームに降り立ち、

踏み外さないように気を配りながら駆け足で階段を下り、

防空壕のようなトンネルを抜け、

改札で切符を通し、暗い階段を上がると、

 

 

 

 

 

 

 

紀伊國屋書店が入るガラス張りの建物が輝かしく迎えてくれる。

遠い世界からの数々の物語を乗せて。

 

 

 

 

 

 

 

そういえば最近紀伊国屋書店は縮小したらしい。

確かに私も洋書をインターネットで購入するようになり、

代々木駅に出向く機会も減った。

それでもやはり実際の紙の本を持つわくわくする感覚は、何事にも代えがたい。

地球の裏側の会ったこともない誰かの大切な宝物が、

紙という形で私の手に届き、私の宝物となるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

さあ代々木。今日はどことどこの世界を繋ぐ。