ゴールデンウィークですね、地図子です!
5月の初めなんて一番気温が心地よい時期ですよね〜。
ずっと閉じこもっているのも生きた気がしないので、適度にお散歩しましょう!
さて今週は三沢川を歩く、の後半です。
前半では多摩川との合流地点や東京の名湧水57選でもある穴澤天神社を見てきました。
そこから先の三沢川の水源地帯はいったいどうなっているのでしょうか…?
長沼城・報恩寺跡地(C地点)から都県橋にある七つ谷戸(E地点)を目指します。
それではれっつごー!
ニュータウンの谷戸巡り
長沼城・報恩寺跡地の直後に貨物線の線路を潜ると、一気に里山感が出ます。
以前歩いた鶴見川や恩田川のように、急にこの世に1人になった感じになりますね。
ここで突如左岸にトンネルが現れます。
看板を読むと三沢川分水路と書いてありますね・・・。
実は三沢川分水路は下流での氾濫を防ぐために、1984年に完成したトンネル河川です。
東京都は多摩ニュータウンを造ろうとしていましたが、そのときに街に降る雨水を排出する方法が必要でした。
三沢川の下流は今まで歩いてきたように神奈川県が持っているため、工事の費用は出してもらえない。
ということで東京都は都内で完結する三沢川分水路を別途造ったそうです。
この分水路は南多摩水再生センターの隣で多摩川に放出されています。
三沢川分水路を過ぎると川沿いを歩けなくなるタイムに突入します。
ここからはしばらく鶴川街道を歩くぞ・・・と思っていたのですが、三沢川の支流があるのを発見。
上谷戸親水公園という気になる名前までついているので、行ってみるしかない・・・!
まず上谷戸(かさやと)親水公園に入ると、水車がある風流な景色がありました。
上に橋が架かっているのが少し景観を損ねていますが、それでも大人たちが静かな空間を楽しんでいます。
さらに奥へ進むと・・・
小学生や親子連れが生き物を捕まえているような、和やかな風景が残っていたり・・・
と思いきや、最後はすごく人工的な場所で、小さい子どもたちが水に触れていました。
ここは若葉台公園で、若葉台のニュータウンの水はここから上谷戸親水公園を通って三沢川に流れ出ます。
公園の地下には砕石貯留槽があり、毎秒約3.7リットルの水源が溜まるそうです。
ニュータウンを建設したときの、洪水を防ぐための工夫と言えるでしょう。
里山の谷戸巡り
小田急多摩線の黒川駅下を流れることで、周りが市街地化されているように見えます。
三沢川は鶴見川や恩田川と比べると、かなり開発が進んでいるのかも・・・
・・・と思いながら線路を過ぎて鶴川街道を外れた景色がこれです。
三沢川の水源地帯も農園として利用されている里山になっていました。
鶴見川や恩田川と違うのは、駅が近いからか市民農園が多く、人は結構歩いています。
細くなった三沢川の看板を見ると、この辺りでは準用河川になっていました。
三沢川の水源地帯には地形的に4つの谷戸が見られましたが、うち水路に水が流れていたのは2つでした。
水が流れていない海道谷戸と毘沙門大堂下の谷戸をチラ見し、まずは明治大学黒川農場の南の石神谷戸から。
工事現場で少し盛られている地面から水が細々と流れ出ていました。
最後にゴールのE地点の七つ谷戸に向かいます。
向かう途中でも近くの雑木林から水が浸み出しているところを見ることができました。
七つ谷戸に到着です。
これは鶴見川源流の泉近くを思い出す、完全な里山です。
水が湧いているところを見ることができないか少し歩き回ってみると・・・
土からの染み出しを見つけることができましたが・・・
水路についてはこれ以上奥を探索することができませんでした。
里山の保水力というのは本当に神秘的だなと思います。
三沢川の水源地帯近くにニュータウンを建てたのは、水を巡る環境に重大な変更をもたらしてしまったのでしょうね。
三沢川を歩くはほぼ終わりなのですが、鶴見川と違って嬉しいことに・・・
三沢川ではなんと、谷戸越えができます。
鶴見川では里山まで行って行き止まりで引き返していたのですが、三沢川は狭い山道があり、北の国士舘大学武道棟裏のよこやまの道まで出ることができます!
これは毎回辺鄙な川歩きをしている地図子にとってはとてもありがたい・・・!
今度こそ三沢川を歩く、は終了になります!
前半は井戸多発地域に東京の名湧水57選、後半はニュータウンの水の工夫や里山と、色々な側面を持っていたのが三沢川でした。
水や木々と共存して生きたいな〜と思った川歩きでした。
皆さんも三沢川の水源地帯で里山の自然を感じてみては?♡♡
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