皆さんは「港区女子」という言葉をご存知でしょうか。
「港区女子」とは、その名の通り、「絶対港区にしか住まない!」
または「港区でしか遊ばない!」煌びやかで浮世離れした女性たちのことです。
この言葉、発端は東京カレンダーというグルメ情報を載せた月刊誌であり、
東京カレンダー内で「港区女子」と検索すると、表示される記事の数は驚異の353件。
毎度のことタワマンパーティーあり、セレブ妻あり、マウンティングありな
グルメ情報だけに留まらない昼ドラ並みのドラマを醸し出しております・・・
いやあ、怖いところですよ、港区って。
そもそもお高い家賃や物価の中、毎日コンクリートジャングルにてタクシーに乗り、
綺麗に着飾って、初めて会う人たちとパーリーして・・・体力が底なし!
畏敬の念もあり、地図子は川沿いでのんびりと余生を過ごしたいという気持ちもあり、
港区のみの字にも縁がない生活を送っていたのですが・・・
この地図子が、
ひょんなことから港区女子になってしまいました。
初めは「仕事の後に立ち寄ろう」と自分より港区に詳しい方にお声がけいただき、
恐る恐る港区を徘徊しているうちに、気付いたら馴染みの場所が増えてきて、
最終的には港区に興味があった別のお友達から「一緒に行きたい!」と
あれよあれよとホスト側へ、港区女子の階段を登ってしまったのです・・・!
地図子よ、「川が好きっ♡」とか言っていたお主も遂にキラキラダークサイドに堕ちたか。
と皆さんが読者ボタンを解除する姿が目に浮かびますが、
ここは一つ、皆さんも真の港区の虜にしちゃいますよ☆
白金の谷間でクロガネーゼ
まず港区で最初に訪れるのは、港区の高級住宅街、白金です。
昨日のブラタモリでも「豪邸」「緑」「高台」「治安」「ほどよい静けさ」
とともに、プラチナ通りや東京都庭園美術館、自然教育園などが紹介されていました。
歩くと外国ファミリーや、カツカツヒールの女性や、
どんな仕事をしているとそこに住めるのだろうな母子だらけです・・・
でも真の港区女子だったら、「まだプラチナ通り行ってるの?」ってわけです。
地図子のオススメはずばり・・・
北里大学が面している白金北里通り商店街です。
あら、素敵な看板建築・・・
トマソンまで・・・
ってあれ?「イメージした白金と全然違うじゃないか!」という声が。
ブラタモリでもこの「白金」は高台と窪地が入り組んでいるため
江戸時代の区割りがよく残ったとの説明がありました。
ブラタモリでは高台を主に紹介していましたが、
高台と窪地が入り組んでいるということは白金「台」ではない白金もあるということです。
一般的には白金(台)の偶数番地に高台、奇数番地に低地が多いです。
白金台駅の目の前にある港区郷土資料館(4丁目)も改装されてお城のようですが・・・
お隣の5丁目方面を覗き込むと、夜はまあ真っ暗。
(こういう奇数番地に住む人を「シロガネーゼ」と対比して「クロガネーゼ」と呼ぶようですが、
地図子はクロカネにも住めないだろと言われるとぐうの音も出ません♡)
高級エリアの酸いも甘いも噛み分けているのが、真の港区女子というわけです☆
麻布の期間限定の水辺
次に向かうのは、港区の華!六本木・麻布十番エリアです。
せっかく港区女子になったので、六本木ヒルズの前で写真くらい撮らねば・・・
港区女子、どうしてもこんな崖道に惹かれてしまう・・・
気付けばだいぶ南の方に降りてきていました。
ここでは六本木ヒルズではなく、面白い形をした元麻布ヒルズがお出迎えしてくれます。
マンション内にロータリーがある・・・さすが港区・・・
麻布での最大の港区女子スポット。
港区女子といえば、やはり限定ものが大好きですよね??
限定コスメ、限定バッグ、会員制のバー・・・
元麻布の限定スポットといえばやはりこちらでしょう。
今だけ駐車場が取り壊されて鑑賞し放題、がま池です。
ここは窪地になっていて昔から水が溜まっているのですが、
駐車場からギリギリ水面が見えるか、見えないか、それがまた乙です。
もしこの駐車場に新しく建物が建ってしまうと、
なんと今後素敵ながま池は一般人からは見えなくなってしまうのです。
それでもご安心ください。
このがま池の隣には、がま池観賞用の素敵なマンションが!
お金を持っていれば、すべてが解決する。それが港区女子です。
港区の明後日はここだ
今回最後に冒険するのは、六本木一丁目と神谷町に挟まれた飯倉エリアです。
この辺りは東京タワーにも近く、THE港区な風景を楽しむことができます。
ここは昔から我善坊谷という谷間があったのですが、その谷を埋め立てて、
スカイツリーより高い高層ビルを建てようという再開発が始まりました。
実はさっきの六本木ヒルズも元々「ヒル」ではなく、谷を埋め立てて建てられています。
再開発が終わったら、六本木ヒルズのように港区女子が集う最先端スポットになるのかも・・・?
我善坊谷へは6月頭をもって入れなくなってしまいましたが、
そんな未来の最先端スポットが、再開発する前はどのような姿だったか知っていると、
歴史や地形にも強い、本当の港区女子になれるはずです。
(大東京繁昌記より1927年頃の我善坊谷についての一節)
「我善坊町は、実に静かな落ち着きのある谷底の町です。此処は昔は与力屋敷であって、其の当時は盗賊や罪人を追跡するには、此の町で追い込むようにしたものであると言います。我善坊へ追込みさえすれば、地勢上捕縛するに便利であるし、与力屋敷のことゝて其処には与力差が待ち構えているし、大抵の犯罪者は難なく逮捕されたものであると言います。これも昔から我善坊に住んでいる古老の話を其のまゝ茲に御伝えいたします」
・・・地図子が東京カレンダーのキラキラ港区女子になれるわけがありませんでした。
でも港区の高級感を形作っているのは、地形やそこに住んだ人々によって、
昔ながらの建物・庭園・道路が多く残されているからであるとも言えます。
キラキラした高層ビルは港区のほんの一部分で、
その間にある窪地や谷間の風景が実は港区を支えているのです。
東京カレンダー的港区女子にはなれませんでしたが、
東京人 的港区女子は地図子でも目指せるかも・・・?と再発見したプチ冒険でした。
皆さんもキラキラの裏にある、ディープな港区をプチ冒険してみては?♡♡
*いつもご案内いただいている、千葉スリバチ学会会長の稲垣さんありがとうございます!